クリエイティブな仕事 デザイナー

デザインの仕事に向いている人は?|判断方法と学習リンクも紹介【経験をもとに解説】

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あなた
「グラフィックデザイナーを目指しているんだけど、自分にもなれるかな?向いている人の特徴を知りたいな。あと判断する方法もあればまとめてほしい。」

こういった疑問におこたえします。

 

この記事でわかること

  • 結論:向き・不向きは3つの面から見ると良いです
  • グラフィックデザイナーの「労働環境」に向いている人
  • グラフィックデザイナーの「仕事内容」に向いている人
  • グラフィックデザイナーの「キャリア構築」に向いている人
  • 〇〇がないとデザイナーになれない?代表的な2つを解説
  • 向き不向きを判断する方法
  • グラフィックデザイナーを目指して、行動を始める方向けのリンク
  • 最後に:不向きな人はいない。不得意はのびしろです

 

上記の内容をまとめます。

 

これを書いている私は、元グラフィックデザイナーで、アートディレクターやクリエイティブディレクターなどを経験してきました。

 

実経験をベースに、判断方法や、目指される方向けの行動用リンクなどを具体的に解説していきます。

 

これを読めば、より確信を持ってグラフィックデザイナーを目指すことができるようになると思います。

 

なお、わかりやすさを優先して”グラフィックデザイナーを前提にまとめていますが、他のジャンルのデザイナー職にも共通点が多くありますので、是非お役立ていただけると嬉しいです。

 

それでは進めていきます。

 

結論:向き・不向きは3つの面から見ると良いです

 

下記の通りです。

  • グラフィックデザイナーの「労働環境」に向いているか
  • グラフィックデザイナーの「仕事内容」に向いているか
  • グラフィックデザイナーの「キャリア構築」に向いているか

 

理由は簡単で、「デザインの仕事は好きだけど、デザイナーの労働環境に合わない」とか、「デザインの仕事は好きだけど、デザイナーのキャリア構築が厳しくて挫折した」といったことがあるからです。

 

仕事には様々な面があるので、ミスマッチを防ぐためにも、多面的にチェックすることが大切です。ということで、上記3つの観点からそれぞれ解説していきます。

 

グラフィックデザイナーの「労働環境」に向いている人

 

「労働環境」の観点から、グラフィックデザイナーに向いている人は下記のとおりです。

 

  1. 主体的に労働環境を改善できる人
  2. 最後までやり遂げられる人
  3. セルフマネジメント力がある人

 

ひとつずつ解説していきます。

 

1.主体的に労働環境を改善できる人

 

グラフィックデザイナーの労働環境は課題が多い傾向にあります。ですから、主体的に労働環境を改善する必要があります。どんな課題か?というと、たとえば下記の通りです。

  • 低予算案件が多い
  • 短納期案件が多い
  • むちゃぶりが多い
  • 残業・休日出勤が多い

 

低予算案件の場合は「本来3人で制作するべきところを1人でまかなう」とか、短納期案件の場合は「通常2週間かかるところを1週間で納品する」こともあります。あとから要件が追加されて提案がやり直しになったりなどのむちゃぶりも多いです。もちろん個別ケースでの違いはあると思いますが、多かれ少なかれこういった課題があるのがグラフィックデザイナーの日常です。

 

理由は「日本では海外に比べて文化や習慣的にデザインの価値が認められづらい」とか、「クライアントはデザインのプロではないため」など、様々な意見があります。ここでは詳細は省略しますが、このような理由を背景に課題の多い労働環境ですから、我慢しているばかりではパフォーマンスが落ちてしまいます。あるいは、心身を壊したり、結婚や育児、介護などと両立する年齢になると継続できなくなる可能性もあります。

 

ですから「主体的に労働環境を改善し、自ら働き続けられる環境をつくる」というのは、グラフィックデザイナーにとってとても大切なポイントです。具体的にどんなことをするのか?というと、たとえば下記の通りです。

 

  • 基本の工程表を作って、一定以上の短納期案件は断るよう社内に働きかける
  • 標準価格表を作って、一定以上の低利益案件は断るよう社内に働きかける
  • デザイン工程の一部を外注・自動化できる仕組みをつくる
  • 無茶ぶりが発生しないように制作工程やリスクを事前に丁寧に説明する

 

健全な心身と快適な労働環境を保ち、良い仕事をするためには、我慢したり不満を言うのではなく、このように自ら働きかけられることがとても重要です。

 

2.最後までやり遂げられる人

 

グラフィックデザイナーの仕事は、クライアントの課題を解決する仕事です。ですからクライアントの要望にフィットするまで、「提案⇔修正依頼」のやり取りを何度も行います。企画提案から納品までのアウトプットは主に「企画書・ラフ案・制作物」があり、一つずつに何十回、何百回ものやりとりを行います。ですから、このような長い工程を最後までやり遂げることが求められます。

 

さらに工程が長いことに加えて、障害が多いという傾向もあります。特に大変なのは、例えばこういったケースです。

  • デザインがうまくまとまらない
  • クライアントの指示が曖昧
  • クライアントの指示変更が多い
  • 納期直前で大量の修正指示がくる
  • シンプルに物量が多い(何十ページものの冊子など)

 

さきほどもお伝えしたように、むちゃぶりや曖昧な指示も多い環境ですので、ときにはやり直しや二度手間なども発生します。こういうことがないように日頃から労働環境を改善したり、事前説明や丁寧なコミュニケーションでケアをするものですが、スムーズに進まないことはどうしても発生します。

 

こういった状況でいちいちカリカリしても身が持ちませんし、何よりもパフォーマンスが落ちてしまいます。ですからこういったスムーズに進みにくい、かつ長い工程に耐えられる「根気強さ」と「集中力」があることは、とても大切な要素です。

 

3.セルフマネジメント力がある人

 

セルフマネジメントというのは、「自分の能力を最大限に発揮してパフォーマンスを上げるために、自分自身を管理すること」です。

 

管理の対象は、下記の通りです。

  • 時間管理
  • 体調管理
  • 感情管理
  • モチベーション管理

 

社会人にとっての基本ではありですが、グラフィックデザイナーにとって重要な要素なのでご紹介します。

 

なぜセルフマネジメントが重要かというと先述同様ですが「労働環境に課題が多い」、「工程が長い上、スムーズに進まない」など、パフォーマンス低下の要因が多いからです。

 

実際、ライフワークバランスを乱したり、ストレスをためすぎて体調やメンタルを壊したり、退職したりという人がとても多い印象があります。 

 

ですから負荷の多いグラフィックデザイン業務で安定してパフォーマンスを発揮し続けるには、セルフマネジメント力はとても重要な要素です。


具体的にどんな対策をするのか?というと、下記の通りです。

 

  • 目標設定:自分の担当業務の役割や組織における存在意義、期待されている成果についてしっかり理解を深める
  • 問題解決:普段の業務を振り返り、パフォーマンスが落ちる行動や思考の傾向を分析し、改善策を考える。たとえば「つい感情的になる」→「問題がおこる背景を理解していない」→「怒るのではなく背景理解や環境改善に努めよう」など。
  • タスク分解・実行:目指すべき方向が分かったらゴールから逆算し、日々のタスクに落とし込む。すぐに行動にうつせる具体的なタスクまで分解することがコツ
  • 心身メンテナンス:心身の不調はダイレクトにパフォーマンスに影響する。放置せず、自分なりの対策を見つけ、定期的に解消する機会をつくる

 

特に近年は経営環境の変化が激しく、企業は一段とスピーディーな意思決定とアクションが求められています。ですからこのような社会のなかで生き残るためにも、自身を律して高いパフォーマンスを維持するためのセルフマネジメント能力は、グラフィックデザイナーのみならず社会人に必須のスキルといえます。

 

「グラフィックデザイナーの労働環境に向いている人」の解説は以上です。次は「グラフィックデザイナーの仕事に向いている人」の観点で解説します。

 

グラフィックデザイナーの「仕事内容」に向いている人

 

「仕事内容」の観点から、グラフィックデザイナーに向いている人は下記のとおりです。

 

  1. 課題解決力がある人
  2. 論理的思考力がある人
  3. コミュニケーション力がある人
  4. アイデアを豊富に出せる人
  5. 感性が高い人
  6. パソコンや細かな作業に抵抗がない人

 

ひとつずつ解説していきます。

 

1.課題解決力がある人

 

グラフィックデザインは、クライアントの課題を解決する最適なデザインを提案・制作する仕事です。ですから「課題解決力があること」は、デザイナーの最も基本的かつ重要な価値として、採用選考でも実際の現場でも重視されるポイントです。

 

「課題解決力がある」というのは具体的には以下のようなことです。

 

  • クライアントの事業戦略に基づいて、課題や目的を理解できる
  • 課題解決につながる効果的なデザイン案を考えだせる
  • 引き起こしたいターゲットの行動を喚起するデザイン表現ができる

 

ちなみに、デザインを単に視覚的に「美しいもの」や「個性的なもの」を作ることと解釈しているケースがありますが、デザインの本質は「課題解決」です。

 

これを事前に理解していないと、仕事のミスマッチにつながる可能性があります。

 

2.論理的思考力がある人

 

論理的思考力とは、「複雑な物事を体系的に整理する力」です。グラフィックデザイナーの業務に限りませんが、ビジネスシーンではあらゆる場面でこの論理的思考力が求められます。

 

たとえば下記の通りです。

 

具体例:論理的思考力が求められるシーン

  • クライアントにヒアリングする時
  • 課題解決案を作成する時
  • プレゼンする時
  • 修正した後に、説明する時

 

グラフィックデザイナーが一つのデザインを完成させるまでには、クライアントやプロジェクトメンバーと協働し、関係者と認識をすりあわせながら進める必要があります。論理的思考力があれば、複雑な内容でも、立場や環境が異なる相手にもわかりやすく説明したり、自分の考えを理解・納得してもらうことができます。

 

反対に論理的思考力がないと、判断を誤ったり、提案を理解・納得してもらえず仕事が前進しません。ですから、仕事をスムーズに進めるための土台として論理的思考力は必須のスキルです。

 

3.コミュニケーション力がある人

上述の「論理的思考力」とセットで必須なのが「コミュニケーション力」です。考えたことを相手に正確に伝える「コミュニケーション力」があってはじめて、物事が前進します。

 

グラフィックデザイナーは常にPCに向かって制作しているイメージがある方がいらっしゃるかもしれませんが、それはたった一面です。ざっくりですが、いくつか例をあげます。

 

具体例:グラフィックデザイナーのコミュニケーションシーン

  • クライアントから要望を確認する
  • プロジェクトチームで打ち合わせをする
  • 企画をプレゼンする
  • ラフの説明をする
  • 初稿が出来たら、クライアントになぜそのデザインなのかを説明する
  • クライアントから修正指示を確認する
  • 修正指示をどのように解釈しデザインに落とし込んだのかを説明する
  • 完成したら、印刷業者の方へ発注内容を連絡する

 

このようにグラフィックデザイナーは、クライアントとコミュニケーションを密にとりながら制作物を仕上げていきます。

 

ちなみに普段から饒舌だったり、お話がうまい必要はありません。コミュニケーションの基本は、傾聴力です。「相手の話に耳を傾け、理解し、相手の言いたいことを引き出す質問をする」といったように相手に寄り添うことができれば、自然と適切な提案や問題解決に導くことができます。私も普段は極度の無口ですが、この基本を徹底したことでスムーズに仕事ができるようになりました。

 

グラフィックデザイナーにとってコミュニケーション力は、業務の効率やアウトプットの質、クライアントとの信頼関係構築にも直結する重要な要素です。

 

4.アイデアを豊富に出せる人

 

提案を考える際は、まず最初にたくさんのアイデアを出すところから始まります。なぜなら、提案の質を高めるためです。

 

トーマス・エジソンの言葉で、「素晴らしいアイデアを得たいのなら、たくさんのアイデアを出すことだ」という名言があります。これには下記のような理由があります。

  • 無意識のリミッターを外し、これまでにない革新的なアイデアを出すため
  • 採用するのは1つでも「他にこれ以上最適な案はない」ということを検証するため

 

こういった理由から、クリエイターは基本的にたくさんのアイデアを求められます。100本ノック、200本ノックはわりと普通です。ですが大量のアイデア出しは日常とはいえ、普段何も考えないで過ごしているとアイデアはすぐに枯渇します。

 

ですから仕事以外の時間でせっせとアイデアの種を集めたり、発想力を鍛えています。例えば下記の通りです。

 

アイデアを豊富に出すための日常習慣

  • 本を読む
  • ギャラリーや美術館に行く
  • 映画や音楽など新しいものにふれる
  • 身の回りのデザインがなぜそのデザインなのかを考える
  • ネタ帳をつける
  • 色々なアイデア発想法を試す

 

デザイナーの場合はこれらを努力してやっているというより、無意識に習慣になっている人が多い印象です。

 

自分が好きなものだけを集めるのではなく、「高いアンテナをもつこと」や「自分の発想の枠を壊す」ことが目的です。そうすることで、クライアントの様々なニーズにこたえるアイデア発想力を高めるわけです。

 

5.感性が高い人

 

分かりやすいように、具体例からお話します。

 

  • シーン1:デザインをつくる→違和感を感じる→違和感の原因を探る→作品のテイストにフォントが合っていないと気づく
  • シーン2:良いデザインを見る→なんとなくかっこいいなと感じる→かっこいいと思う原因を分析する→レイアウトのバランスが良いと気づく

 

上記の赤字部分、「違和感を感じる」「かっこいいと感じる」といった一番最初の気づきが、良い作品を作ったり、良い作品から学ぶきっかけになります。ここに気づける感性がないと、デザインスキルを向上させるのは難しいです。

 

ですが、感性は磨くことができます。具体的な方法はたとえば以下のようなことです。

 

感性をみがく方法

  • デザイン理論を習得する
  • 良い作品をたくさん見る
  • 良い作品をマネしてつくってみる

 

良い作品をたくさん見たり、実際に作ったりして、トライ&エラーを繰り返せば、徐々に良い作品・ダメな作品を見極める目が養われていきます。そうすることで、微妙な感じや心の動きに気づく感性も育っていきます。

 

といいますか「デザイナーを目指したい」と思っている時点で既にデザインを「かっこいい、素敵」と思える感性をお持ちだと思うので、この点はあまり心配しなくていいように思います。

 

6.パソコンや細かな作業に抵抗がない人

 

重要度は低いですが、これも念のためご紹介します。
下記の2点もデザイナー適性を見極めるための要素です。

  • パソコンに抵抗がない人
  • 細かな計算に抵抗がない人

 

パソコンに抵抗がない人

グラフィックデザイナーは、パソコンで制作物を作ります。操作するソフトは、基本はIllustrator、Photoshop、InDesign。あとは業務内容やクライアントニーズによって、動画制作のPremiere Proや、Webサイト制作のDreamweaverやWordPressなど、色々なソフトを使いこなす必要があります。

 

使えるソフトが少ないと仕事も限定され、おのずと活躍の場も狭まります。ですから、パソコンが苦手な人にとっては険しい道になる可能性があります。

 

細かな作業に抵抗がない人

デザイン制作ではサイズをはかったり、位置を定めるなどの際に、ミリ単位の精度で作業をします。小学校レベルの簡単な計算ですが、簡単な計算もします。「A4サイズの縦が29.7cmで、中央位置は14.85mmだから・・・」などと考えながら作業をしています。

 

業務のほんの一部ではありますが、細かな作業にイライラしてしまう方はこういった面もあるよということを事前に知っておいていただくといいかなと思います。

 

「グラフィックデザイナーの仕事に向いている人」の解説は以上です。次は「グラフィックデザイナーのキャリア構築に向いている人」の観点で解説します。

 

グラフィックデザイナーの「キャリア構築」に向いている人

 

「キャリア構築」の観点から、グラフィックデザイナーに向いている人は下記のとおりです。

 

  1. 探求心がある人

 

下記に解説します。

 

1.探求心がある人

 

グラフィックデザイナーは一般的に、「デザイナー→アートディレクター→クリエイティブディレクター」という道のりでキャリアアップしていきます。主な役割は「アートディレクター」がデザイン制作現場の進行やクオリティを管理する責任者で、「クリエイティブディレクター」がコピーライティングなどを含むクリエイティブ全般を管理する責任者です。

 

クライアントや自社にとっての存在価値を高め、キャリアアップしていくには、たとえばこういったことが求められます。

 

具体例:キャリアアップするために求められること

  • デザインスキルを極める
  • 時代のニーズに合わせた知識やスキルを磨く
  • 課題解決力を高める
  • マネジメントスキルを磨く
  • マーケティングスキルを磨く

 

こういった知識やスキルを身に着ける意欲や根気、チャレンジ精神のもととなるのが「探求心」です。単に「デザインにふれているのが好き」というだけでは、現状維持にとどまる可能性があります。特に近年は、クライアントの経営環境の変化が激しく、求められるものがより多様かつ高度になっているので、それにこたえられないデザイナーは仕事が途絶えていきます。

 

ですからデザイナーとしてキャリア構築をするためには、「もっとデザインを深めたい」、「デザインの力で、クライアントにより一層貢献したい」といった探求心がとても大切です。

 

以上で、グラフィックデザイナーに向いている人を3つの面から解説しました。

 

ここまで読むと、「絵は描けなくていいの?センスはなくていいの?」といった疑問が残る方がいらっしゃるかもしれません。次の章で解説していきます。

 

〇〇がないとデザイナーになれない?代表的な2つを解説

 

下記の通りです。

  1. 絵やイラストのスキルがないとデザイナーになれない?
  2. センスがないとデザイナーになれない?

 

1.絵やイラストのスキルがないとデザイナーになれない?

 

この質問には、2つの疑問が含まれていると思います。

  • 絵やイラストが描けないとデザイナーになれない?
  • 造形力や表現力がないとデザイナーになれない?

 

絵やイラストが描けないとデザイナーになれない?

いいえ、自分で描けなくても大丈夫です。
自分で描けなくても、色々な手段があります。下記の通りです。

 

絵やイラストを描かないデザイナーの使う手段

  • イラストレーターさんに外注する
  • フリーのイラスト素材を使う
  • 色や線、図形などを組み合わせてイラストをつくる
  • イラスト素材を使わず、テキストと写真、色や線などでデザインを作る

 

グラフィックデザイナーの仕事の本質は、絵を描くことではなく「クライアントの課題を解決すること」です。デザイナーとしての価値を発揮するには、一部の素材制作に時間をかけるのではなく、企画やアイデアだしなど課題解決に影響度の高い工程に極力時間を割くことが重要です。

 

ですから、イラスト素材がオリジナルである必要はなく、テイストの合う素材を調達できたり、他のもので表現できれば、手段はなんでもOKです。

 

造形力や表現力がないとデザイナーになれない?

はい、デザイナーには造形力や表現力が必要です。造形力や表現力を磨くためには、たとえば以下のようなことを学びます。

 

造形力や表現力を養うのに必要な知識例

  • 色の法則:色の面積効果、明るさ・色の順応性、色の対比や同化など
  • 形の法則:ポンゾ錯視、エビングハウス錯視、カフェウォール錯視など
  • レイアウトの基本法則:整列、近接、反復、対比、黄金比、グリッドシステムなど
  • レイアウトの応用法則:余白、立体感、リズム、コントラストの使い方、視線誘導の方法など
  • レイアウトの作り方:ターゲット設定、コンセプト設定、レイアウトや配色の案だしなど

 

知識だけでなく、良い作品をたくさん見たり、実際に自分で作ってみる事も大切です。

 

2.センスがないとデザイナーになれない?

 

この質問は2つの疑問があるように思います。

  • 造形力や表現力がないとデザイナーになれない?
  • 物事の微妙な感じや機微を感じとる感性がないとデザイナーになれない?

 

造形力・表現力がないとデザイナーになれない?

上述と同様ですが、回答は「はい、デザイナーには造形力や表現力が必要」です。内容は「絵が描けないとデザイナーになれない?」の部分と重複するので割愛します。

 

物事の微妙な感じや機微を感じとる感性がないとデザイナーになれない?

これも上述と同様ですが、「多少の感性がないと厳しいと思う」が回答になります。とはいえ、デザイナーに憧れる感性をお持ちであればまったく心配ないと思います。内容は「グラフィックデザイナーの仕事に向いている人ー感性が高い人」の内容と重複するので割愛します。

 

「〇〇がないとデザイナーになれない?」についての解説は以上です。ここまで読むと、「一部は当てはまるけど、全部当てはまるわけではない...どうやって判断したらいいの?」と思う方が多いと思います。次の章で解説していきます。

 

向き不向きを判断する方法

 

結論は、「実際にデザイン制作をし、その実感や成果から判断すること」です。なぜなら、行動しないことにはいつまでも推測の域を出ないからです。

 

「向き不向きを判断したい」とお思いの方は、おそらくこういった疑問があるのではないでしょうか。

  • この道に進んで、成果が出せるだろうか?
  • この道に進んで、楽しく働けるだろうか?
  • この道に進んで、成長できるだろうか?

 

こういった疑問は実際に行動して成果や実感を得れば、すぐに解決できます。具体的な方法は、以下の2つです。

 

向き不向きを判断するための具体的な行動

  • 1日に占めるデザインの割合を増やす
  • 趣味→勉強→副業→転職と、徐々に活動を本格化する

 

実際に私もこの方法をたどってデザイナーになりました。といいますか、気づいたらこの方法をたどっていました。

 

なんとなくデザインが気になりはじめ、なんとなくillustratorやPhotoshopで遊ぶようになり、そのうちに遊びの延長で身近な人にデザインを作り…。という風に、いつの間にか生活のほとんどをデザインが占めるとともに、活動も本格化していきました。

 

自然とそうなっていったのは、実際に行動する中で、「楽しい」とか「勉強するほど上達する」とか、「人に喜んでもらえて嬉しい」などの実感があったからです。

 

「でも具体的にどう始めればいいかわからない」という方がいらっしゃるかもしれません。次の章で具体的な方法をまとめたリンクをご紹介します。

 

グラフィックデザイナーを目指して、行動をはじめる方向けのリンク

 

気になるリンクからご参照ください。

 

趣味からはじめたい方向けリンク

デザインへの入り口として、まずはクリエイティブ系の趣味をはじめるなら、副業にもなるクリエイティブな趣味5選【販売サイトも紹介】をどうぞ。造形や表現することに親しむ習慣を持つことで、デザイン学習にも抵抗なくすすむことができます。

 

デザインの基礎知識学習方法

必要スキルや知識、実際にデザイナーになるまでの学習手順や方法は【グラフィックデザイナーになるには】手順解説|将来性は?長く活躍する方法も語るで解説しています。独学する方は、私が独学した際の具体的な手順を解説した経験談|グラフィックデザイナーの独学から就職までの道のり|成功のコツも語るもよろしければご覧ください。まずは、体系的に知識をインプットしたいという方はグラフィックデザイナーの就職・昇格に役立つおすすめ資格6選|面接テクも解説にまとめています。

 

副業で経験を積みたい方向けのリンク

小さく仕事をはじめてみたいという方は、副業、単発案件、商品販売といった方法があります。具体的な方法は【5パターンある】クリエイティブ系フリーランスの仕事探し方法で解説しています。今の生活とも両立できるところから着手してみると良いでしょう。

 

就職活動をはじめたい方向けリンク

グラフィックデザインの求人を探す際はちょっとしたポイントがあります。未経験OKなグラフィックデザイナー求人の探し方とコツ【経験者目線で解説】にまとめています。未経験者が選考を有利にすすめるためのコツも書いていますので、よろしければご覧ください。

 

最後に:不向きな人はいない。不得意はのびしろです

 

最後にポイントをまとめます。

 

グラフィックデザイナーに向いている人のまとめ

グラフィックデザイナーの「労働環境」に向いている人

  • ①主体的に労働環境を改善できる人
  • ②最後までやり遂げられる人
  • ③セルフマネジメント力がある人

ーグラフィックデザイナーの「仕事内容」に向いている人

  • ①課題解決力がある人
  • ②論理的思考力がある人
  • ③コミュニケーション力がある人
  • ④アイデアを豊富に出せる人
  • ⑤感性が高い人
  • ⑥パソコンや細かな作業に抵抗がない人

ーグラフィックデザイナーの「キャリア構築」に向いている人

  • ①探求心がある人

 

向き不向きを判断する方法

  • 実際にデザイン制作をした実感や成果から判断すること
  • 具体的な方法は2つ
    ①1日に占めるデザインの割合を増やす
    ②趣味→勉強→副業→転職と、徐々に活動を本格化する

 

趣味からはじめたい方向けリンク

デザインへの入り口として、まずはクリエイティブ系の趣味をはじめるなら、副業にもなるクリエイティブな趣味5選【販売サイトも紹介】をどうぞ。造形や表現することに親しむ習慣を持つことで、デザイン学習にも抵抗なくすすむことができます。

 

デザインの基礎知識学習方法

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グラフィックデザインの求人を探す際はちょっとしたポイントがあります。未経験OKなグラフィックデザイナー求人の探し方とコツ【経験者目線で解説】にまとめています。未経験者が選考を有利にすすめるためのコツも書いていますので、よろしければご覧ください。

 

この記事ではわかりやすく「向き・不向き」という表現でお伝えしてきたのですが、「不向き」な人はいないと考えています。最初からデザイナーに必要な特徴がバランスよく備わっている人は多分ほぼいません。実際私は色々なデザイナーを見てきてきましたが、みんな得意・不得意があるように感じています。

 

ですが得意・不得意が様々あるからこそいいのだと思います。成長の余地があると言えますし、自分にない強みを持っているデザイナーと仕事をする喜びもあります。

 

ということで、ご興味がある方はぜひ小さなことからでいいのでチャレンジしてみてくださいね。

 

この記事は以上です。最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

 

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