フリーランスになろうか迷っている人「フリーランスになりたい。けど、フリーランスは大変という話も聞くから迷っている。リアルなフリーランスのお仕事事情を知りたい。」
こういった方向けの記事です。
次のような内容でお届けしていきます。
この記事でわかること
- フリーランスの就業時間・日数
- フリーランスの取引先
- 取引先とのトラブル
フリーランスに挑戦する人の検討材料になるかなと思ったので、
今回の記事で私の経験や統計を通してお伝えしていきたいと思います。
フリーランスの就業時間・就業日数は?
下記の通りです。
1日当たりの平均就業時間
・4時間未満:44.3%
・4~8時間未満:39%
・8時間以上:16.6%
1月あたりの就業日数
・10日以内:37.8%
・11~20日以内:28.1%
・21日以上:34%
ちょっとわかりにくいので、会社員の基準(8時間・20日)で整理してみますね。
下記の通りです。
就業時間 | 就業日数 | |
会社員と同等 あるいはそれ以下 | 16.6%(8時間以上) | 34%(20日以上) |
会社員より好条件 | 83.3%(8時間未満) | 65.9%(20日以内) |
注目してほしいのが、会社員よりも就業時間・日数が少ないフリーランスの割合がとても多いことです。
これを見て、「フリーランスを志望して独立した人の7,8割が自由な働き方を獲得した」という印象を持つ方もいるかもしれません。
ですが私個人の経験で言えば、「好条件の労働環境を獲得できた人が生き残り、あとは脱落していく世界」という風に捉えました。
私自身もそうでしたし、私がこれまで会ってきたフリーランスの皆さんが、「会社員と同等、あるいはそれ以下」の労働環境で働いている方々でした。
その中でも大きく2種類に分けるならば、「仕事が好き過ぎて働きすぎても気にならない」という方々と、「本当はもっと楽に働きたいけどコントロールできない」という方々に分けられるように思います。
そう考えると上記のデータは、「会社員よりも好条件の労働環境を構築できた方」 あるいは、「働くのが好き過ぎて時間や日数が度外視で働く方」が生き残り、あとは脱落していく厳しい世界であるという風にも読み取れます。
つまり要点をまとめると、以下の3点です。
- あくまでも調査の母数は「フリーランスとして生き残っている人」。脱落していく人も多くいる。
- 「フリーランスは自由だ」という意見は、あくまでも自由な働き方を構築できた7,8割の人のもの。そこに当てはまらない人も当然いる。
- 「フリーランスは自由」という意見をうのみにして飛び込むと、現実との落差に耐えられなくなる可能性があるから、それなりに厳しいという自覚は持っておくべき。
では、次に取引先についてみていきましょう。
フリーランスの取引先は?
業務や作業の依頼を受けて仕事を行い、主に事業者と取引を行うフリーランスが「約4割」
こちらは、お客さんが会社(事業者)なのか、個人(消費者)なのかという話です。
最も多いのが、左上の「43.2%:事業者から具体的な業務や作業の依頼を受けて働いているフリーランスの人たち」ですね。
たとえば、会社が自社メディアの記事を作る際に必要になる記事の文章や写真を提供するような仕事がこれに該当します。
次に多いのが、右下の「30.8%:消費者相手に商品を販売するフリーランスの人たち」です。
たとえば、ECサイトやホームページやイベントなどで、個人向けにファッション小物やアートを販売するような仕事です。
お客さんが違うと、働き方が大きく変わってきます。
違いをざっくりまとめる、下記の通りです。
取引先ごとの働き方の違い
取引先が事業者 | 取引先が消費者 | |
顧客獲得 | 営業 | 集客 |
働き方の制限 | あり | なし |
売上規模 | 大 | 小 |
お客さんが事業者の場合
一度の売上規模は基本的に万単位で、大きい場合は数数百万にもなるというのが魅力です。
なので、一度優良の固定顧客がつけば、フリーランス生活が継続しやすくなります。
ただ顧客の要望に合わせて働くので、契約や見積もりなどの事務作業や打ち合わせ、期限などがあり、働く場所も時間もスケジュールにも制限があります。
お客さんが消費者の場合
一方、消費者を相手にビジネスをする場合は、ネットやイベントなどで自ら商品を作って売るという形になります。
基本的には契約も見積もりも打ち合わせもないので、働く場所も時間もスケジュールも自分で決めることができます。
ただ売り上げ規模に関しては、比較的小さい場合が多いです。商品やサービスにもよりますが、数百円規模というのもざらにあります。
なので、常に既存顧客へのアプローチや、新規顧客獲得を続けないと、フリーランス生活の継続が難しいという傾向はあると思います。
働き方の適性
これからフリーランス独立する方は、どのお客さんに向けてビジネスをするか検討していくと思います。
その際の指標として、事業者向け・消費者向け、それぞれどんなタイプの方に向いているかを整理してみました。
私が見てきたフリーランスの方や、私自身の経験(両方あり)から言うと、下記の通りです。
事業者に向いているタイプ
- 営業が得意。
- 要望に合わせて臨機応変に動いたり、時間や場所を制限されることは特に苦ではない。
- 交渉やコミュニケーションが得意
消費者に向いているタイプ
- 集客が得意。
- 要望に合わせて臨機応変に動いたり、時間や場所を制限されることが苦痛。
- 交渉やコミュニケーションが苦手
私の場合でいうと、1度目のフリーランスは主に事業者向けの仕事をしていました。
ありがたいことにお客さんはどんどん増えていき仕事は途切れませんでした。
ですが交渉が苦手なために断り切れず、24時間365日問い合わせの電話が鳴り続けるという状況になり、あえなく挫折しました。
そんな失敗経験をもとに、現在は主に消費者向けのお仕事をしています。
事業者向けのお仕事をする場合は、期間や量などこちらの条件の範囲内で行えるものに限定しています。
同じフリーランスでも、取引するお客さんによってまるで仕事の環境が異なります。
私は1度目のフリーランスでは地獄を見ましたが、今は天国です。
自分の適性から、取引先や働き方を見極めることがとても重要になります。
取引先とのトラブルは?
事業者から業務の委託を受けて仕事を行うフリーランスのうち、取引先とのトラブルを経験したことがある人の割合は下記の通りです。
- トラブルを経験したことがある 37.7%
- 特に経験したことがない 62.3%
約4割が「ある」と回答しています。
具体的なトラブルの内容は下記の通りです。
- 発注の時点で、報酬や業務の内容などが明示されなかった
- 報酬の支払が遅れた・期日に支払われなかった
- 報酬の未払いや一方的な減額があった
- 仕様や作業期間・納品日を一方的に変更された
- 仕事の業務内容・範囲について揉めた
- 代金が低すぎるなど不利な条件での取引を求められた
私自身のフリーランス経験や、事業者としてフリーランスの方への発注経験から見て、わりとどれもよくあるパターンだったりします。
事業者側に悪意はなかったとしても、やむを得ない事情で要件が変わることは多々ありますし、コミュニケーション齟齬、ヒューマンエラーなどでこのような事態はどうしても発生します。
たとえば、一生懸命作ったデザインが完成してからやり直しになったり、明日の仕事が急になくなったりします。
調査結果で4割が「トラブル経験がある」と回答しているくらい、頻繁に起こることです。
なので、事業者と取引するフリーランスは、こういったトラブルから身を守る交渉力やコミュニケーション力が必要になります。
最後に:参考記事をいくつか貼ります
というわけで、この記事は以上です。
厳しい面ばかりが際立ってしまったかもしれませんが、このくらいの厳しさはフリーランスでも会社員でも関係なくある程度ありますよね。
「フリーランスは自由だ!」と良い面ばかり見て飛び込むと、すぐに現実に引き戻されて打ち砕かれてしまいます。
このようなリアルな実態を把握した上で挑戦されることで、障壁に耐えうる物理的・心理的な準備を整えて挑めるのではと思い、あえてご紹介させていただきました。
最後に参考記事を貼っておきます。
フリーランスに挑戦したいなと考えている方は、是非読んでみてください。
下記3本は、役に立つはずです。
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フリーランスが気になっている方は、是非チャレンジしてみてください。
あなたなりの正解がきっとあるはずです。
もし失敗しても、失敗経験からたくさん学べますし、再チャレンジすればOKです。
応援しています。
最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。
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