- 書くことがあまり思いつかない
- 言葉足らずになってしまう
- 記事の内容が浅い
こういった方向けに、長文を書くコツについてご紹介していきます。
ちょっと自己紹介します。
私は、メディア編集者歴約10年、ブログ歴は約1年程度です。
多い時には毎日最大1万文字書いていた時期もあります。
自分で記事を書くだけでなく、メディアや記事の企画、ライターさんへの発注なども行ってきました。
こんな経験からか、よく長文を書くコツについて質問をいただくので、この記事で私なりのコツをまとめてみたいと思います。
読者ニーズを訴求することは大前提
なお当たり前のことを言うようですが、この記事でご紹介するのは無意味に長くする方法ではありません。
情報の網羅性を高め、読者さんの役に立つ記事に仕上げることが大前提です。
そんな前提をふまえた上で、今回の記事をまとめていきたいと思います。
最後までお読みいただけると嬉しいです。
長文を書くコツ7選
結論は以下の通りです。
長文を書くコツ7選
- 記事の目的を明確にする
- 詳しく語れるテーマを選ぶ
- 読者像を具体化する
- 読者の気持ちを考える
- しゃべって記事を書く
- フレームワークを使う
- 自由にアイデアを出す
一つ取り入れるだけでも効果はありますが、より多くマスターすることで一層長文が書きやすくなります。
未開拓のものから、試してみていただけると嬉しいです。
次の章から、詳細に解説していきます。
コツ1:記事の目的を明確にする
記事を書く前に、記事の目的を明確にすることです。
目的が明確であれば、おのずと記事構成が具体化されます。
具体例は下記の通りです。
目的から記事構成を具体化した例
- 目的
『読者がこの記事を読んで商品を購入する』 - 記事構成
①お悩み
②解決策
③商品の詳細説明
④商品を購入することで得られるメリット
⑤実際に使っている人の声
⑥期間限定のお試しキャンペーンのお知らせ
⑦購入をあと押しするメッセージ
考え方は次の手順です。
目的から記事構成を具体化する手順
step
1目的を設定する
上記の例では、『読者がこの記事を読んで商品を購入する』に設定しました。ほかにも、『読者が次の関連記事に進む』とか、『読者が記事をブックマークする』などが考えられます。
step
2目的から最低限必要な内容を考える
目的を考えると、最低限、「③商品の詳細説明」は必要だと考えました。
step
3読者さんの立場から目的達成に至るプロセスを考える
読者さんの立場から考えると、「商品の詳細説明」だけでは「商品購入」に至らないことは容易に想像できるでしょう。
読者さんが「商品購入」に至るには、前半には商品への興味を醸成する文章が必要ですし、後半には、どうしても購入したくなるような商品の魅力を訴求する情報が必要です。
以上が目的から記事構成を具体化する手順でした。
このように、目的を明確にすれば、あとは論理的に考えていくだけで自ずと記事構成は決まっていきます。
反対に無目的で書き始めてしまうと、内容を深めることができないため、内容は浅く、文章量は少なくなります。
ということで、記事を書く前にまずは記事の目的を明確にしましょう。
コツ2:詳しく語れるテーマを選ぶ
あなたが詳しく語れる知識や経験のあるテーマを選ぶことです。
当たり前すぎると思う方が多いかもしれませんが、実は自分でも気づかずに、自分の得意分野からはずれてしまう例があります。
例えば下記のような例です。
大カテゴリはあっているけど、小カテゴリが合っていない例
たとえば美容食に詳しいはずの人が、コスメをテーマに選択してしまった例。
○ 大カテゴリ:美容 小カテゴリ:美容食
× 大カテゴリ:美容 小カテゴリ:コスメ
読者の悩みにフォーカスしすぎて、自分の得意分野からずれてしまった例
最初は得意分野である「美容食」をテーマに始めたが、「美容食」について調べるうち、読者さんの本質的な悩みが「心身の健康」だと知った。
いつのまにかテーマが「心身の健康」に変化してしまっていた、という例。
アフィリエイト収益の見込みが高いテーマを選んだが、得意分野ではなかった例
最初は得意分野である「美容食」をテーマに始めたが、アフィリエイト単価の良さやニーズの多さにひかれて、いつの間にか「プログラミング」をテーマにしてしまっていた、という例。
上記の通りです。
あなたはご自分の得意なテーマを選べていますか?
得意分野ではないテーマを選んでしまうと、長文を書く難易度はあがります。
得意分野でなくとも書くことはできますが、詳しくないテーマでは内容が浅く、文章量が少なくなりますし、調べて書くだけではあなたならではの独自価値を発揮しにくくなります。
ということで、もしずれてるかも?と感じる方は、是非テーマ選びを見直してみてください。
詳しく語れる知識や経験のあるテーマがたくさんあって絞れないよ~
たくさんあり過ぎて絞れない方は、以下の質問を参考にしてみてください。これに答えることで、あなたがブログで伝えたいテーマに絞り込めると思います。
テーマを絞り込むための5つの質問
- 読者さんからどんな感想を欲しいか?
- 読者さんにどんな影響や変化を与えたいか?
- アクセスされて嬉しい記事は?
- ブログからどんな展開を期待するか?
- 他者からあなたのブログをどのように紹介されたら嬉しいか?
是非、参考にしてみていただけると嬉しいです。
コツ3:読者像を具体化する
読者像を具体化し、読者が知りたいことを盛り込むことです。
仮に「20代向けにコスメの紹介記事を書く」という場合を例に、 具体例を3パターンあげます。
「20代前半の働く営業女子」向けの内容例
・ニキビや肌荒れ対策としての効果
・SPF効果
・お化粧なおしの頻度
・説得力のある顔作りはできる?
「20代前半の働く内勤女子」向けの内容例
・乾燥する室内ではどう?
・オフィスの照明でもきれいにみえる?
・オフィスで悪目立ちしないナチュラルメイクに使える?
「海外在住の乳児がいる20代後半の主婦」向けの内容例
・類似商品の中で、もっとお得な物はないか?
・乳児が触れることへの影響は?
・子供の世話の隙間時間で、簡単に使える?
・アンチエイジング効果
・海外在住者の入手方法
上記の通りです。
このように、一口に「20代向けのコスメ紹介記事」といっても、読者のおかれている状況によって聞きたいことは様々です。
読者像をしっかり具体化して読者のおかれている状況を想像することで、内容および文章量は増えていきます。
読者像を具体化する方法
読者像は、以下の観点で具体化できます。
・年代、性別
・居住地域
・家族構成
・ライフスタイル
・シチュエーション
明確な読者像をもって書くことは、内容の密度もあがり読者満足度にもつながる大事なポイントですので、是非やってみてくださいね。
コツ4:読者の気持ちを考える
「読者像」とは別に、「読者の気持ち」を考えることでも、内容の密度を高め、文章量を増やすことができます。
例えばあなたが文章を読んでいる時に、「よくわかんないな~」と感じることはありませんか。
読者が「よくわかんないな~」と思うだろうことを想定しながら記事を書けば、具体例を豊富に示したり、写真や図解などで伝えようなどと思いつくはずです。
このように、読者があなたの記事を読んだ時の感情を想像すると、文章量を増やすヒントが得ることができます。
以下に、読者が文章を読んでいる時の気持ちと対策をまとめています。
読者の気持ちと対策
- 「よくわかんない」
→具体例を豊富に示す、図解や写真を豊富に入れる - 「すんなり頭に入ってこない」
→直感的に内容を把握しやすいビジュアル素材を盛り込む - 「むずかしい」
→かみ砕いて解説する、吹き出しで突っ込みを入れるなど楽しく読める演出を盛り込む - 「時間がない。全部読むのはかったるい。」
→要約を豊富にいれる、重要箇所を強調する - 「でも・・・、だって・・・、どうせ・・・」
→否定派の意見にもよりそいつつ理由やメリットを述べる、絶対表現ではなく意見にとどめる - 「不安だな・・・、心配だな・・・」
→リスクやネガティブ要素に対する解決策を書く
読者の気持ちを考えることで、かゆいところにも手が届き、記事への共感を高めることにもつながるので、是非試してみてくださいね。
コツ5:しゃべって記事を書く
いきなり原稿を書くのではなく、記事にしたい内容をしゃべって録音する方法です。
書くよりも話す方が得意という方におすすめしたい方法です。
手順は以下です。
しゃべって記事を書く手順
① Googleドライブで音声入力をする
Googleドライブ(Googleが提供するオンラインストレージサービス)上のワードで音声入力をします。話した内容がその場で文字おこしされます。
※音声入力機能があればなんでもOKです
※ICレコーダーを使うことも可能ですが、文字おこしする手間が発生しますので、音声入力機能のあるものをおすすめします。
② ①で作成した原稿を整え、記事として完成させます。
これまで「PCを前にすると全然書けないのに、会話すると言いたいことがあふれ出てきた」という方をたくさん見てきました。
あなたが「長文が書けない」、「ついパソコンを前にすると手が止まってしまう」のは、もしかしたら単に手法が合ってないからかもしれません。
書くよりも話す方が得意かも、という方は是非試してみてください。
コツ6:フレームワークを使う
フレームワークは、アイデアだしなどを効率的に行うためのツールです。
フレームに沿って考えていくことで、対象をあらゆる側面から検討することができます。
例えるならお弁当箱みたいなものです。
仕切りのないお弁当箱は何を入れるかパッとアイデアが浮かびにくいものです。
反対に、仕切りがあると、「大きいところにお米を入れて、ここにお惣菜をいれて、ここにはフルーツをいれようかな」などアイデアが浮かびやすくなると思います。
思考にもガイドラインがあると、簡単にたくさんのアイデアを出すことができます。
ちなみに余談ですが、私が長文を書くのが得意になった大きな理由は、フレームワークによるところがとても大きいです。コンサル時代に、用途に合わせて様々なフレームワークを使う訓練を積みました。フレームワークが使えるようになると、ほとんど自動的にアイデアを導き出すことができるようになるのでとても便利です。
「フレームワーク」と一言で言っても種類はたくさんあって、検索すれば用途に合わせて様々なフレームワークが出てきます。
ここでは最も汎用性の高い5つに絞ってご紹介したいと思います。
フレームワーク5選
・5W1H
・オズボーンのチェックリスト
・MECE
・AISAS(アイサス)
・2軸マトリクス
簡潔に詳細をご紹介していきます。
・5W1H
情報を「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(誰が)」「What(なにを)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」という6つの要素に分けて考えるフレームワークです。
記事作成の際に意識することで、情報の過不足を補ったり、情報量のバランスを調整する際などに使えます。
たとえば、コスメ商品紹介記事を書く時には、次のように内容を具体化します。
5W1Hを使って記事内容を具体化した例
オズボーンのチェックリスト
次の9つの質問に答えていくことで、視点を変えたり、観点を増やし、新しいアイデアを強制的に生み出す方法です。
オズボーンのチェックリスト
転用:新しい使い方は?他の分野で使えないか?
応用:ほかに似たものはないか?真似できるものはないか?
変更:色、動き、音、におい、形を変えられないか?
拡大:大きく・強く・高く・長く・厚く・重く・多くできないか?
縮小:小さく・低く・短く・薄く・軽く・少なく・細かくできないか?
代替:代わりのもの・場所・アプローチ・中身・方法・プロセスなどにできないか
置換:要素・レイアウト・順序・ペース・スケジュールなどを並び替えできないか?
逆転:上下・左右・前後・縦横・プラスマイナスなどを逆転できないか?
統合:別の目的・手段・素材・プロセス・要素・アイデアなどと組み合わせたら?
新しいアイデアを強制的に生み出す方法ということで、主に開発や改善を行うシーンで使われますが、ブログのアイデアを考えるためにも使えます。
具体例は下記の通りです。
【オズボーンのチェックリストを使って、アイシャドウパレット紹介記事の内容を具体化した例】
転用:ネイルのデコレーションにも使える
応用:チークやリップにも使える
変更:ほかのパッケージに入れ替える
拡大:量を増やす方法
縮小:安く入手する方法
代替:100円ショップの類似商品
置換:パレットの並びをおしゃれに変える方法
逆転:1つのパレットで印象を逆転させる方法
統合:使わなくなったアイシャドウの活用術
・MECE(ミーシー)
MECEとは、以下の単語の頭文字をとって略した単語で、「モレなく、ダブリなく、網羅されている状態」を指す言葉です。
Mutually(互いに)
Exclusive(重複せず)
Collectively(全体的に)
Exhaustive(漏れなく)
情報整理における不足や重複や偏りを防ぐための考えかたです。
MECEを意識することで、網羅性高く整理された情報を届けることができます。
具体例でご説明します。
仮に、「ブログの読者対象を考えている」という状況設定で、NG例をご紹介します。
NG例(MECEになっていない)
上記のように、読者対象を「女性、男性、若者、壮年期」と考えたとします。
これだと、若者と壮年期の間で重複が発生しています。
正しくは以下です。
OK例(MECEになっている)
「女性(若者)、女性(中年)、男性(若者)、男性(中年)」このように整理します。
このようにMECE(モレなく、ダブリなく)に情報を整理することで、ターゲット像を明確に切り分けることができます。
そうすれば各ターゲットに合わせた情報をわかりやすく届けることができます。
・AISAS(アイサス)
インターネット時代の、消費者の購買行動モデルです。
AISAS(アイサス)
AISASは主に、集客やマーケティング戦略を考える際に用いられますが、アフィリエイト記事を書く時にも使えます。
仮に、キャンプ用品の紹介記事の内容を具体化するという設定で具体例をご紹介します。
【AISASを使って、キャンプ用品紹介記事の内容を具体化した例】
A(注目):キャンプ人口増加、テレビや雑誌に多数掲載の人気商品
I(関心):使用メリット、使用している有名人
S(検索):商品紹介、口コミ
A(行動):購入場所紹介、お得情報
S(共有):SNSなどで知人に共有する際に使える情報を提供(紹介クーポン、イベント情報など)
アフィリエイト記事を書く際はこれを意識して書くことで、読者の購買行動に必要な情報の網羅性を高めることができます。
2軸思考
縦横の2つの軸を用いることで、情報を一元的に整理・把握するフレームワークです。
2つのシンプルな軸で情報を整理できるので、複雑なテーマでもシンプルにアイデアを深めることができます。
2軸思考の方法は、目的別に大きく3つに分けられます。
2軸思考の方法3パターン
・マトリクス型
・4象限型
・グラフ型
一つずつ簡単にご説明します。
マトリクス型
類似商品の比較記事など、同じ種類の対象を様々な条件で比較検討する際に向いています。
4象限型
「価格帯と特別感」など、主要な2つの判断軸で様々なアイデアを出す際に向いています。
グラフ型
変化や経緯を説明する内容の記事を書く際に便利です。
フレームワークの説明は以上になります。
フレームにはめて考えてみることで、意外な思考の穴や偏りが見つかることもあるので、是非活用してみてくださいね。
コツ7:自由にアイデアを出す
テーマから連想するアイデアを思いつくままに自由に出す方法です。
「どうしたら読みやすいかな?」、「この内容に読者さんはどんな反応を示すかな?」など、色々なことを考えながら執筆していると、なかなか筆が進まないということもあります。
こういう方の場合は、一度何にもとらわれずに気持ちのおもむくままにアイデアを出してみることが効果的です。
でも、思いつくままに書き散らかすだけだと読みづらいし、まとまらないよ。
大丈夫です!先に自由にアイデアを出してから、そのあと原稿に書く内容や順番を整理していくので、安心してください。
具体例で手順をご説明します。
具体的な手順
step
1テーマを決める
たとえばここでは以下のように設定します。
テーマ:肌悩みを解決する方法を知りたい
step
2テーマから連想するアイデアを出す
たとえば下記のような感じで、思いつくままにアイデアを書き連ねます。
・美肌にきく飲み物
・早寝早起き習慣
・年齢別のスキンケア方法
・肌悩み別おすすめコスメ
・美肌を育てる栄養バランス
・肌に刺激を与えない洗顔方法
・睡眠の質を向上して美肌を育てる方法
・美肌を育てるおすすめコスメ
step
3似たもの同士にわけ、名前をつける
上記のステップで思いつくままに出したアイデアを似たもの同士にわけて、名前をつけます。
たとえば、下記のように整理します。
- 生活習慣で改善する
・睡眠の質を向上して美肌を育てる方法
・早寝早起き習慣 - 食生活で改善する
・美肌にきく飲み物
・美肌を育てる栄養バランス - スキンケアで改善する
・肌に刺激を与えない洗顔方法
・年齢別のスキンケア方法 - コスメで改善する
・肌悩み別おすすめコスメ
・美肌を育てるおすすめコスメ
このように手順をわけて行えば、「色々なことが気になってアイデアが出てこない」という状況を防ぐことができます。
「いろいろなことに気がとんで、スムーズに文章を書き進められない」という方におすすめの方法です。
「ブログで長文を書くコツ7選」のご説明は以上となります。
まとめ
最後にまとめです。
長文を書くコツ7選
- 記事の目的を明確にする
- 詳しく語れるテーマを選ぶ
- 読者像を具体化する
- 読者の気持ちを考える
- しゃべって記事を書く
- フレームワークを使う
- 自由にアイデアを出す
冒頭でもお伝えしましたが、あくまでも大切なのは、『読者さんの役に立つ記事を追求すること』です。
「どうしたら読者さんに喜んでもらえるかな?」と追及することが下記のような行動につながります。
・読者像や読者の気持ちをよく考える
・きちんと責任をもって語れるテーマ選びをする
・雄弁に語れる方法やツールを使う
その結果、自然と情報が増え、網羅性高く、情報量の多い記事を書くことができるようになります。
ということで、長文が書けなくて悩んでいる方は、「読者さんに喜んでもらうために、今取り組むべきことは何かな?」という視点で考えてみていただけると嬉しいです。
何かご不明点などあれば、コメント欄に残していただければできる限りお答えしたいと思います。
長くなりましたが、この記事は以上になります。
最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。
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