仕事のなやみ

【自分時間を作る方法】忙しすぎる生活を抜け出す

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あなた
平日は仕事で疲れきって帰って寝るだけ。休日は寝て過ごす。家族や友達とゆっくり過ごす時間はない。仕事の他にやってみたいことはあるけど、そんな余裕はない。この生活を定年まで続けるのかと考えると辛い。この忙しすぎる生活から脱出して自分時間を作る方法を知りたい。

こういった方に、おすすめの記事です。

 

私の会社員時代は、ひどい生活でした。特にひどい時には3日間食事も睡眠もとれず、最低限の身だしなみとして会社の近くでシャワーだけ浴びてすぐさま業務に戻るという時期もありました。そんなひどい会社員生活の中で、まともな生活を立て直し、自分時間を作るために行ってきた工夫もふまえて、ご紹介していきます。ぜひお役立ていただけると嬉しいです。

 

自分時間を作るために改善すべきことはたった一つ

 

それは、『生産性』です。なぜなら、生産性を高める方法を身に着けていないと、貴重な資源(時間や労力など)を無駄に費やし、本当にやりたいことを終えずに人生を終えることになるからです。仕事や家事・育児、趣味や人付き合いに至るまで、自分が得たい成果を最大化するためにこそ、『生産性』を意識することが大切です。

 

『死ぬ瞬間の5つの後悔(The Top Five Regrets of The Dying)/ブロニー・ウェア(Bronnie Ware)著』では、緩和ケアの介護を長年つとめ、数多くの患者の最後を看取った著者が死の床で聞いた、誰にでも共通していた後悔を以下の5つにまとめられています。

 

『自分に正直な人生を生きればよかった。』

『働きすぎなければよかった。』

『思い切って自分の気持ちを伝えればよかった。』

『友人と連絡を取り続ければよかった。』

『幸せをあきらめなければよかった。』

 

自分に正直であること、気持ちを伝えること、友人と連絡を取り続けること、幸せを追求することなど、自分の心からの欲求や大切なことを後回しにしてしまった後悔が語られています。このような後悔をしないためには、自分にとって大切でないことに使う貴重な資源を最小化し、得たい成果を最大化する『生産性』という考え方を意識することが最も大切です。

 

生産性を高めるための考え方

 

生産性を計算式で表現すると、以下になります。

成  果: あなたの価値基準に基づいた得たいものを指します。例えば、昇進、給与、家族や友人と過ごすこと、趣味に熱中することなど

希少資源: お金、時間や気力、体力など

 

「得た成果」が多く、「投入した希少資源」が少ないほど生産性が高いと言えます。つまり必要なのは、今までと同じ、もしくは今までよりも少ない希少資源で、今までよりも成果が増える方法を見つけることです。以下が、悪い例と良い例になります。

 

悪い例

サラリーマンFさんの例

                   

入社して10年、仕事に慣れて継続的な成果も出せるようになってきたFさんは今期から課長に昇進し部下ができた。自分の業務以外にも、部下の管理・指導、部長のサポート業務など、一気に業務範囲が増えたことにより、定時内に業務を終わらせることができなくなり、残業や休日出勤をすることでなんとかカバーしている、という例。

担当業務を終わらせるという成果や給与は横ばいの一方で、時間という希少資源をたくさん投下してしまっている例です。これでは物理的に投下できる時間が限界に達した時点で、生産性の伸びは止まってしまいます。何よりも、他に自分の好きなことに使えたはずの貴重な時間をたくさん失ってしまっています。

              

良い例

育児をしながら働くママGさんの例

             

もともとはGさんは、睡眠時間も趣味の時間も削って育児と家事、仕事に追われる生活をしていました。しかし、次第に疲れもストレスもたまり限界を感じたGさんは、限られた希少資源(時間や労力)でやりくりするため、食料品などの買い物はネット宅配を利用し、食洗器を導入し、掃除はルンバに任せるなどの工夫を行うようになったという例。

          

生産性を高める方法

                 

以下が一覧です。一つずつ、ご説明していきます。

■希少資源を最も大事なことのために先に確保する

  1. 予定を事前にいれる
  2. 業務やタスクごとの投入時間を決める
  3. 必ず空白時間を確保しておく

■無駄に使っている希少資源を減らす

  1. 「必要十分なクオリティ」を意識する
  2. 物にかける時間を減らす
  3. やらずに切り抜ける方法を考える
  4. 行動記録をとる

■希少資源を効率的に使う

  1. 時間帯を決めて集中する
  2. 場所を変える
  3. 連絡ツールを選択する

    

希少資源を最も大事なことのために先に確保する

               

1.予定を事前にいれる

                

予約、約束、申し込みなど、事前に「やりたいこと」で予定を埋めてしまい、強制的にやらざるを得ない状況を作ってしまうことです。なぜなら、自由時間を自由時間のままにしておくと、知らない間に時間が消化されてしまうからです。例えば、定時間際になって「相談が・・・」と声をかけられて残業してしまったり、休日出勤を容易に引き受けてしまったり、YOUTUBEをだらだらと見続けてしまったりといった経験は誰でも一つは思い当たると思います。

私は残業しないと決意し、勤務時間外で長年学びたかった分野の学校に通いました。授業のため定時ジャストには退勤しないといけなかったので、周囲にもそのように伝えていました。すると、自分自身が勤務時間内で終わらせようと猛烈に集中することができましたし、社内のメンバーからも相談があれば業務時間内に余裕をもって声がかかるようになりました。これは、一見周囲に迷惑をかけているように見えますが、周囲の時間管理や残業抑制意識を高めることにつながります。

                   

2.業務やタスクごとの投入時間を決める

                   

成果から逆算すると、投入するのに妥当な時間は自然と決まります。例えば以下のような考え方です。

                      

得られる成果が利益10,000円の仕事の場合

⇒10時間かけると時給1,000円
⇒3時間で仕上げれば時給は約3,000円
⇒1時間で仕上げれば時給10,000円

            

例えばあなたが、時間がたくさんあるけどお金がないという学生ならば「10時間かけてでも10,000円が欲しい」となると思います。一方で、お金はあるけど時間がないという社会人の方は、1時間以内で終わらせたい」となると思います。そのように割り出された時間内で終わらせるための工夫を行います。例えば、付加価値の低い作業工程はやらないことを決めたり、必要最低限のクオリティで仕上げるなど。具体的には、他の項目を参照してみてください。

               

3.必ず空白時間を確保しておく

                   

カレンダーに「予定あり」と先に入力し、予定のない空白時間を事前に確保しておきます。そうすれば、急に体調を崩した、家族が入院した、行きたいセミナーを見つけた、といった万が一の場合にも余裕で時間を充てることができます。もし、すべてのやるべきことが終わり、特にするべき仕事がなければ、これまでやりたくても時間がなくてできなかったことに充てることができます。

      

無駄に使っている希少資源を減らす

                 

1.「必要十分なクオリティ」を意識する

                 

必要以上のクオリティで仕上げないことです。場合によっては60%、70%レベルのほうがいい場合もあります。そのためには、事前に関係者に期待されるクオリティレベルを確認しておく必要があります。

例えば、子供のランチにオムライスを作ってあげる場合。世界で一番おいしいとされる米や卵を取り寄せて、お米を炊くときは0.0001mmの水量にこだわって、ライスを包む時は完璧に左右対称の丸い形でなければ作りなおす。ここまでのクオリティは求められませんよね。世界のシェフが集うコンテストの場合は必要かもしれませんが、この場合それなりにおいしくて速い方が子供は喜びます。

他には、会社で資料を作る場合。プロジェクトの全体像を確認したい時は、PCで作る必要さえなく、手書きで情報が多少かけていても必要十分です。逆に顧客に提案する際は、PCを使って内容の体系的整理から誤字脱字チェック、デザインまで仕上げる必要があります。

特に日頃「丁寧だね」「すごく細部まで行き届いているね」とよく言われる方や、まじめな方は、ついクオリティをあげすぎてしまうという方が多いのではないでしょうか。時と場合によっては、例えば、「60%の段階でチェックできるから、途中での軌道修正がしやすくなった」とか、「早く状況を確認できるから、チームメンバーとして動きやすくなった」など、むしろ喜ばれる場合も多いです。

        

2.物にかける時間を減らす

               

大事でも好きでもないものにかけてしまっている時間を削減することも有効です。例えば、私の場合は関心のないファッションにかけている時間を削減しました。改善する前は以下のような状況でした。

               

・買う※移動時間含む (3時間/月×12か月=36時間)
・今日着る服を選ぶ (5分/1日×365日=30時間)
・洗濯を干す・畳む・収納 (20分/1週×48週=16時間)
・衣替えをする (1時間/1回×4回=4時間)
・いらなくなった服を捨てる (1時間/1回×4回=4時間)

=合計 90時間/1年

                  

ファッションが好きな方であれば、好きなことにかける有効な時間といえますが、特に関心のない私にとっては無駄な時間です。削減するために以下のようなことを行いました。

               

・1シーズン上下5枚程度におさえる
・洋服の種類は何と組み合わせてもいい白黒ベージュを基本
・靴下などすぐ消耗するものは、基本1種類に揃える
・アイロンがけが必要になるものは買わない
・コートなどお手入れに時間のかかるものは1,2点におさえる
・畳む必要のないものはハンガーで干してそのまま収納

                 

特に好きでもないのに時間をかけてしまっていることはないか、ぜひ探してみてください。

          

3.やらずに切り抜ける方法を考える

               

優先度や価値が低い仕事はなるべくやらずに切り抜けることがおすすめです。具体的には、断る・交渉する・外部サービスに委託する・放置するがおすすめです。「すぐに終わることなら今すぐやろう」という意見も聞きますが、すぐに終わる5分の用事が12個あるだけで、1時間という貴重な資源がなくなります。

そもそも優先度や価値の低い仕事はやらなくても影響が少ないため、交渉や相談をすると「やらなくても問題ない、切り抜ける方法はある、別の方法で代替できる」という結論に至る場合がほとんどです。あるいは、重要な業務をしている間に状況が変わって、タスクが自然消滅する場合も多いです。「全部やる」と考えていては、貴重な時間が価値の低い仕事に奪われてしまいます。

                 

4.行動記録をとる

               

朝から晩の行動記録を作ってみることで、1日のうち、本当に大事なことややりたいことに使っていた時間や、無駄に使ってしまった時間を見渡すことができます。そのうち、無駄な時間を生み出した原因を振り返り、改善策を考えることが大切です。例えば以下のとおり

              

例1

【無駄な時間】長すぎる昼寝3時間
【原因】目線とパソコンの高さがあってなくて作業姿勢がきつく消耗した
【改善策】パソコンスタンドを購入する

例2

【無駄な時間】会社の仲間との飲み会週4時間×4週=16時間
【原因】会社の人との関係構築に不安があるから
【改善策】業務内で信頼を高めるよう意識する、たまのランチ時間で交流する

例3

【無駄な時間】メイクや落とす時間 10分×365日=60時間
【原因】どすっぴんだと堂々としていられなくなるから
【改善策】問題ない時はマスクで通す、アイテムは石鹸で落ちるものだけに絞る

                      

ポイントは、“自分にとって“無駄な時間は何か、と考えることです。例えばメイクが趣味の方なら、メイク時間は趣味を楽しむ有意義な時間といえますが、関心のないわたしにとっては無駄な時間になります。このように、自分にとっての無駄を一つ一つ見直していくことで、限られた時間を有効に使い生産性を高めることができます。

     

希少資源を効率的に使う

                  

1.時間帯を決めて集中する

            

会社で業務を行っていると、午後になるほど色々な人から話しかけられたり、周囲での雑談が増えたりして、集中力をそがれることが増えます。その環境下で仕事をしていると、効率が低い状態で業務を進めることになるので生産性が落ちます。であれば、オフィスが静まり返っている午前中に集中が必要な業務を終わらせてしまい、午後は部下の指導や外出にあてるほうが生産性が高まります。

カレンダーを社内で共有している場合は、期の初めに、年間の午前中全てに「予定あり」と入れてしまうのがおすすめです。そうすれば、突然外出や会議の予定を入れられることなく、午前中を集中作業のために確保できます。

               

2.場所を変える

             

集中が必要な業務を午前中に終わらせることが難しい場合は、がやがやと集中力がそがれるオフィスで業務を続けるのではなく、社内の集中作業用スペースやカフェなどに移動して業務を行う方が、生産性が高まります。

             

3.連絡ツールを選択する

                   

電話は、双方向のコミュニケーションツールなので、「あ、そういえばあれどうなってたっけ・・・」といった流れで、想定以上に時間をとられてしまうことがあります。用件ごとに連絡ツールを選択するのがおすすめです。私の場合、以下のように使い分けています。

           

① ふたことみことで済む用件の場合
チャット
② ある程度まとまった深い情報を伝えて、相手が考える時間が必要な用件の場合
メール
③ 事前にまとまった情報をメールで送った上で、相手の疑問や相談に乗る場合
電話やテレビ会議
④ 用件の解決だけでなく、不安などの感情面での解決が必要な用件の場合
面直で話す

          

ちなみに、なんでも電話で済ませる人を批判的に捉える声を最近よく耳にするようになりました。おそらく、上記でいう①や②の用事なのに電話をかけてくる人のことを指している場合が多いように思います。なぜなら自分の生産性だけは高まりますが、相手の生産性を犠牲にしているからです。チャットやメールをかく時間を削減したり、必要なタイミングで必要な情報を入手できるという意味では、当人の生産性は向上されますが、受ける側にとっては、想定外のタイミングで、電話の相手をしたり、電話で聞いた説明をテキストに起こすといった作業が差し込まれることになります。

             

自分の価値基準を明らかにする方法

「生産性を高める方法はわかったけど、そもそもどんな成果を得たいかがわからない。」という方は、自分の価値基準を明らかにすることがおすすめです。これを知ることで、希少資源の無駄遣いを防ぎ、生産性を高めることにつながります。過去の事例をもとに以下の表にまとめることで、自分がこれまで得た成果が、自分のどんな価値基準に基づいていたかを明らかにすることができます。実際に作ってみた例がこちらです。

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記入順は以下です。

1.過去の出来事から、「投入した希少資源」「得た成果」を記入
2.上記は、自分のどんな「価値基準」に基づいていていたのかを記入
3.最も満足度の高いもの順に並べ替え

このように価値基準が明確になれば、これを満たさない成果にはそもそも希少資源を投じないという判断が容易になります。逆に、この価値基準を見失っていると、希少資源を無駄に使ってしまう可能性があります。以下に、陥りやすい例をまとめておきます。

価値基準を見失ってしまうケース

価値基準を見失う原因は、「自分がほしいものではなく、こっちを手に入れたほうが安全なのではないか?」と計算し始めるから。私たちは大人になるほど、「周りの人がみんなやっていること」や「やるのが当然だと世間で思われていること」を、自分が手に入れたいものだと勘違いしがちです。社会が作った価値基準を自分の価値基準と考え「有名な大学に入って、有名な企業に入社して安定を得た」という人の中には、「これが本当に自分が送りたかった人生なのだろうか?」と疑問に感じ始める人もいるのではないかと思います。

価値基準の変化を見逃してしまっているケース

価値基準の変化を見逃してしまうのは、経験を積む中で他の興味が芽生えるから例えば、「新しいものを生み出すのが好きだから研究職になりたい」と思いながらも、配属された営業で経験を積むうちに、いつの間にか営業マネージャーとして10年が過ぎたというケース。経験を重ねるうちに価値基準が変化するケースはあります。でも、それと「特に考えることもなく10年経ってしまった」というケースとは別の話です。「なんとなくここまで来てしまったけど、どこに向かっているかよくわからない。」そんな状態に陥ったら「自分が手に入れたい価値」はなんだったのか、もう一度振り返ってみることをおすすめします。

つい自分に嘘をついてしまうケース

つい自分に嘘をついてしまうのは、希少資源を無駄にしたと考えてしまうから。例えば、「日常英会話程度なら半年で喋れるようになります」と言われ、「半年分の月謝で日常英会話がしゃべれるなら妥当」と判断して塾に通い始めたが、1年が過ぎて一向に喋れないにも関わらず「このまま辞めてしまうと、1年分の月謝が無駄になる・・・」とだらだらと通い続けているケース。元々の価値基準が「外国の方とコミュニケーションをとること」であれば、塾以外にも方法はあるはず。最も大事にすべきなのは、過去に支払った希少資源の正当性ではなく、今自分が持っている希少資源の生産性です。過去に失った資源にこだわりすぎると、今持っている資源まで失い続けることになります。

まとめ

『生産性』という言葉は、労働シーンだけでなく、どんな方にも必要な概念だということがおわかりにいただけたでしょうか。一人でも多くの方が、自分時間を増やし、自分のやりたいことにたっぷり時間を使えますように、少しでもお役に立てていれば嬉しいです。ぜひ今日から、少しずつ意識してみてくださいね。お読みいただきありがとうございました。

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