こういった方におすすめの記事です。
私は、ビジネス歴は約15年。個人事業歴、会社員歴共にあり。顧客企業は、中小企業から1000人以上規模の上場企業まで様々。営業、コンサル、企画設計、デザイナーなど様々な職種において、売上アップを実践してきました。そういった経験をふまえてわかりやすく説明していきます。お時間のない方には、図解を見ていただくだけでも全体像がつかめるよう、1枚のまとめ図解を添付していますので、是非ご覧ください。(すぐ下↓にあります。)
売上の構成要素を知る
売上を上げるためには、売上を構成する要素を一つずつ高めていくことが必要です。例えば、お客さんの人数や、商品の購入数、商品の単価など。お客さんの人数が増えるほど、一人当たりの購買単価が高くなるほど、売上が上がります。売上を上げるためには、こういった売上を構成する要素を軸に、具体的な戦略を考えていくことが必要になります。
当記事は、売上をあげる具体的な方法を考える前に、その前提となる構成要素について詳しく理解するための記事となっています。
はじめに、全体像をお見せします。(今月の)売上の構成要素をすべて図にまとめたものが下記の図です。
『今月の売上金額』は、図表中に下線(黄色・青・緑・紫色の4種)をひいたものを計算することで、明らかにすることができます。構成要素や計算方法の詳細を以下にご説明していきます。
『売上金額』の構成要素
以下の計算式で計算できます。
今月の売上金額=「今月の顧客数×平均顧客単価」
構成要素は以下の2つです。
- 今月の顧客数(今月のお客さんの人数)
- 平均顧客単価(お客さんがお買い物で使った金額)
『今月の顧客数』を導く計算方法は?
『今月の顧客数』は、以下の計算式で計算できます。
今月の顧客数=「新規顧客数+前月顧客数―離脱顧客数」
構成要素は以下の3つです
- +前月の顧客数(前月お買い物したお客さんの人数)
- +新規顧客数(今月はじめてお買い物したお客さんの人数)
- -離脱顧客数(前月は買ったけど、今月は買わなかったお客さんの人数)
上記3つの具体例は以下に続きます。
各要素の具体例
+前月の顧客数(前月お買い物したお客さんの人数)
たとえば、前月に購入したお客さんが、Aさん、Bさん、Cさん、Dさん、Eさんだった場合、
前月の顧客数は「5人」となります。
+新規顧客数(今月はじめてお買い物したお客さんの人数)
たとえば、今月新たに購入したお客さんが、Fさん、Gさん、Hさんだった場合、
新規顧客数は「3人」となります。
-離脱顧客数(前月は買ったけど、今月は買わなかったお客さんの人数)
たとえば、Aさん、Cさんが今月はお買い物しなかった場合、
離脱顧客数は「2人」となります。
今月の顧客数を計算する
上記の数字を、冒頭でご説明した計算式にあてはめると、以下になります。
新規顧客数(5人)+前月顧客数(3人)―離脱顧客数(2人)=今月の顧客数(6人)
『平均顧客単価』を導く計算方法は?
『平均顧客単価』は、以下の計算式で計算できます。
平均顧客単価=「1人あたりの平均購買回数×1回あたりの平均購買金額」
構成要素は以下の2つです。
- 1人あたりの平均購買回数(1人のお客さんが今月お買い物した平均回数)
- 1回あたりの平均購買金額(1回のお買い物で使った平均金額)
上記2つの具体例は以下に続きます。
各要素の具体例
1人あたりの平均購買回数(1人のお客さんが今月お買い物した平均回数)
たとえば、花子さんは今月「5回」お買い物し、太郎さんは今月「3回」お買い物したとします。二人の買い物回数を人数で割ると・・・計算式は、「(5回+3回)÷2人=4回」なので、
1人あたりの平均購買回数は、「4回」となります。
1回あたりの平均購買金額(1回のお買い物で使った平均金額)
たとえば、花子さんが、5回のお買い物で、商品Aを1つ、商品Bを6つ、商品Cを3つ購入したとします。(商品単価を右記のように仮定します。商品A(50円)商品B(80円)商品C(100円))それぞれの商品単価に個数をかけて、買い物をした回数で割ると・・・計算式は、「(50円×1)+(80円×6)+(100円×3)=830円 ⇒ 830円÷5回=165円」なので、
花子さんの1回あたりの平均購買金額は「165円」となります。
一方、太郎さんは、3回のお買い物で、商品Aを3つ、商品Bを3つ購入したとします。先ほど同様に考えると、計算式は、「(50円×3)+(80円×3)=390円 ⇒ 390円÷3回=130円」なので、
太郎さんの1回あたりの平均購買金額は「130円」となります。
次に二人の平均購買金額を足して人数で割ると、計算式は、「(165円+130円)÷2人=147.5円」なので、
1回あたりの平均購買金額は「147.5円」となります。
『平均顧客単価』を計算する
上記の数字を、冒頭でご説明した計算式にあてはめると、以下になります。
1人あたりの平均購買回数(4回)×1回あたりの平均購買金額(147.5円)=平均顧客単価(885円)
『1回あたりの平均購買金額』を導く計算方法は?
『1回あたりの平均購買金額』は、以下の計算式で計算できます。
1回あたりの平均購買金額=「購買商品数量×平均購買商品単価」
構成要素は以下の2つです。
- 購買商品数量(お客さんが買った商品の数)
- 平均購買商品単価(お客さんが買った商品の平均単価)
上記2つの具体例は以下に続きます。
各要素の具体例
購買商品数量(お客さんが買った商品の数)
たとえば、
花子さんが、商品Aを1つ、商品Bを6つ、商品Cを3個=合計10個
太郎さんが、商品Aを3つ、商品Bを3つ=合計6個
購入したとします。
それぞれの購入数を人数で割ると・・・計算式は「(10個+6個)÷2人=8個」なので、
購買商品数量は、「8個」となります。
平均購買商品単価(お客さんが買った商品の平均単価)
たとえば、花子さんが、商品Aを1つ、商品Bを6つ、商品Cを3つ購入したとします。(商品単価を右記のように仮定します。商品A(50円)商品B(80円)商品C(100円))
それぞれの商品単価に個数をかけて、買い物をした個数で割ると・・・計算式は、「【(50円×1)+(80円×6)+(100円×3)】÷10個=83円」なので、
花子さんの平均購買商品単価は、「83円」となります。
一方太郎さんは、商品Aを3つ、商品Bを3つ購入したとします。先ほど同様に考えると、計算式は、「【(50円×3)+(80円×3)】÷6個=65円」なので、
太郎さんの平均購買商品単価は、「65円」となります。
次に二人の平均購買商品単価を足して人数で割ると、計算式は、「(83円+65円)÷2人=74円」なので、
平均購買商品単価は「74円」となります。
『平均購買商品単価』を計算する
上記の数字を、冒頭でご説明した計算式にあてはめると、以下になります。
購買商品数量(8個)×平均購買商品単価=(74円)1回あたりの平均購買金額(592円)
『購買商品数量』を導く計算方法は?
『購買商品数量』は、以下の計算式で計算できます。
購買商品数量=「購買商品種類数×1種類あたりの平均購買個数」
構成要素は以下の2つです。
- 購買商品種類数(お客さんが買った商品の種類の数)
- 1種類あたりの平均購買個数(商品1種類につき、買った平均個数)
上記2つの具体例は以下に続きます。
各要素の具体例
購買商品種類数(お客さんが買った商品の種類の数)
たとえば、
花子さんが、商品Aを1つ、商品Bを6つ、商品Cを3個⇒3種類
太郎さんが、商品Aを3つ、商品Bを3つ=合計6個⇒2種類
購入したとします。
それぞれの種類を人数で割ると・・・・計算式は、「(3種類+2種類)÷2人=2.5種類」なので、
購買商品数量「2.5種類」となります。
1種類あたりの平均購買個数(商品1種類につき、買った平均個数)
たとえば、花子さんが、商品Aを1つ、商品Bを6つ、商品Cを3つ購入した場合、計算式は、「10個÷3種類=3.3個」なので、
1種類あたりの平均購買個数は「3.3個」となります。
一方、太郎さんが、商品Aを3つ、商品Bを3つ購入した場合、計算式は、「6個÷2種類=3個」なので、
1種類あたりの平均購買個数は「3個」となります。
次に二人の平均購買個数を足して人数で割ると、計算式は、「(3.3個+3個)÷2人=3.15個」なので、
1種類あたりの平均購買個数は「3.15個」となります。
『購買商品数量』を計算する
上記の数字を、冒頭でご説明した計算式にあてはめると、以下になります。
購買商品種類数(2.5種類)×1種類あたりの平均購買個数(3.15個)=購買商品数量(7.875種類)
まとめ
以上で、売上を構成する要素のご説明は終わりです。すべての数字を冒頭の図にある計算式に当てはめると、今月の売上金額が導き出せるので、是非やってみてくださいね。
売上アップのためには、以上のような構成要素、それぞれの数値をあげていく必要がありますので、また、別の記事でまとめたいと思います。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!