【機能比較】個人開業向けネットショップ作成サービス｜厳選した12社を徹底比較

こういった方向けの記事です。

ネットショップサービスには、固定費が少なく低リスクで始められるものから、固定費が大きくカスタマイズの自由度が高く多機能なものまで、多様なサービスが提供されています。

選択肢が豊富なので、自分のお店に合ったサービスが見つかりやすい一方で、あまり詳しくない方にとっては情報量が多すぎてかえって選びにくい、という状況もあるかと思います。

この記事では多様なサービスの中から、“個人でネットショップを開業する方向け”に最適な内容かつ、認知度・評判ともに高い12社に絞ってご紹介します。

さらに、機能比較のご説明に入る前に、店舗運営の流れに位置付けて、各機能をくわしく解説していきます。ネットショップサービスで提供されている機能が、どんな工程で使うものなのかを理解することで、自分のお店運営に必要・不要を判断しやすくなると思います。

個人でネットショップ運営を行ってきた経験もふまえてまとめていますので、是非ご活用いただけると嬉しいです。

ネットショップ運営の流れ

機能比較のご説明に入る前に、まずはネットショップを構築して販売するまでの流れをご覧いただきます。

ネットショップで提供されている様々な機能を流れの中でとらえていただくことで、その機能をどのように使うのか、自分のお店に必要か？などが理解・判断しやすくなるからです。

ネットショップ構築から販売までの流れ

上記の通りです。

立ち上げ時のみ「ネットショップサイトをつくる」という工程があり、以降は「商品販売」「受注/顧客管理」「販売促進」という３つの工程を並行して進めていきます。

ネットショップサービスで提供されている機能を、上記の工程にあてはめて分類すると、下記５つのカテゴリにわけられます。

ネットショップの機能は大きく５種類

ここまで読んでいただくと、ネットショップ作成サービスには大体どんな種類の機能があるのか？店舗運営の流れの中でイメージしていただけたかなと思います。

次に上記５つのカテゴリごとに、具体的にどんな機能があるのか？を詳しくご説明していきます。

ネットショップの主な機能をくわしく解説

まずは下記の一覧をご覧ください。

ネットショップ作成サービスの主な機能一覧

ネットショップ作成サービスで提供されている主な機能を、先ほどのカテゴリごとに分類しています。（「サポート対応」は表中では割愛しています。）一つずつ、くわしく解説していきます。

「ショップをつくる」際に使用する主な機能

テンプレート・デザイン編集機能

ネットショップをつくる際は、さまざまな種類のテンプレートの中から、自分のお店のイメージに合ったものを選び、お店や商品情報を記入していきます。

ほとんどのサービスでは、自分のお店に合ったデザイン・レイアウトにカスタマイズできるように、デザイン編集機能が装備されています。デザインの編集機能は、パーツを組み合わせてアレンジするものから、HTMLやCSSを使って編集できる自由度の高いものまで各社さまざまです。

デザインが苦手な方は、デザインをいじらずにそのまま活用できるテンプレートがあると便利です。自分のお店のブランドイメージや商品に合った見せ方ができるテンプレートの選択肢ががあるか？という点をチェックするとよいでしょう。

副管理者設定

管理者の複数アカウントの登録と、アカウントごとに編集範囲に制限を設けることができる機能です。たとえば、「商品登録をアルバイトの方に依頼したいけど、お金にかかわるページは見られないようにしたい」といった時に便利な機能です。

スマホ対応

スマートフォン経由でお買い物をするユーザー向けに、ネットショップサイトがスマホでの閲覧に最適化されていることです。

商品登録数・商品一括登録

「商品登録数」は、そのネットショップに登録できる商品の数のことです。多くのプランは無制限ですが、中には上限があるプランもあるので要注意です。

「商品一括登録」は、商品情報を一括で登録できる機能のことです。商品数が少ない場合はあまり気にしなくても良いですが、ある程度の商品数があるお店にとっては必須機能です。ネットショップサービスの引っ越しをする際にも、この機能があれば効率的に引っ越しできます。

外部カート

「商品をカートに入れるボタン」や、「商品ページへとぶボタン」などを、他社で運営しているホームページやブログなどに貼り付けることのできる機能です。

ユーザーが、外部ページに設置したボタンから商品をカートに入れたり、商品詳細ページにとべるようにすることで、ネットショップへの流入経路を複数確保することができます。

グローバル対応

グローバル対応として、さまざまなサービスから提供されている機能は下記のようなものがあります。ネットショップ作成サービスごとに、対応可能な範囲が異なります。

・商品ページや購入ページ、購入完了メールなどに表示される文字の英語への切り替え
・商品金額の外貨表示、海外向け送料の表示
・海外のお名前や、お届け先住所の入力
・外貨決済
・国際配送
・海外からの問い合わせ対応

「商品を販売する」際に使用する主な機能

WEB接客

チャットツールを使って、テキストメッセージで接客する機能です。ユーザーは、まるで実店舗でお買い物するように、その場でショップスタッフとコミュニケーションをとることできます。ユーザーの「気軽に問い合わせたい」、「すぐに回答が欲しい」といったニーズにこたえる機能です。

購入者への通知機能

注文確定から発送完了までのステイタスごとに購入者へメールが自動送信される機能です。具体的には、注文確定時、入金確認時、入金催促、商品発送時、注文キャンセル時などがあります。実店舗のように支払いや商品お渡しの流れが見えない代わりに、状況をメールでお知らせし、購入者の安心感やショップへの信頼度につなげる大事な機能です。

定期購入

ユーザーが指定した購入頻度（1か月ごとなど）や継続回数（全12回など）で、自動的に注文が入るよう設定できる機能のことです。洗剤などの日用品の買い忘れを防ぐといったニーズや、ユーザーの趣向に合わせてショップがセレクトした商品が届くといった福袋的な購入体験へのニーズに対応するものです。

オリジナルグッズ制作

連携サービスやアプリを使ってオリジナルグッズが制作できる機能のこと。たとえばBASEでは無料アプリを追加することで、日用品や文具、アパレル商品、アートなどさまざまなオリジナルグッズを制作できます。また、ほとんどのサービスが仕入れ・製作・検品・梱包・発送までを一括で行ってくれるので、受注生産・無在庫販売をしたい方にもおすすめの機能です。

「受注/顧客を管理する」際に使用する主な機能

注文・お金管理機能

「注文管理機能」は、未対応・対応中、入金待ち、着荷待ち、対応済、キャンセルなどのステイタスを確認できる機能です。「お金管理機能」は、売上残高、未計上金額、入出金履歴などのお金に関する項目を確認できる機能です。

顧客・会員情報管理機能

顧客の個人情報、購入履歴などの項目が確認できる機能です。一部サービスでは購入者だけでなく、会員登録をした方の会員情報管理も可能です。会員の購入状況に応じてポイント付与や割引特典を提供できるなど、売上アップにつなげるための施策の有無は各サービスさまざまです。

「販売促進する」際に使用する主な機能

レビュー・アンケート機能

ユーザーが、ショップや商品に対するコメントや評価をつけられる機能です。実際にショップを利用したユーザーの生の声は、ショップの運営改善の参考材料として役立ちます。公開することで、購買促進にもつながります。

アクセス解析

ショップサイトへのアクセス状況や利用者の傾向に関するデータを取得できる機能です。具体的には、ページの閲覧回数や、訪問者数など。ショップの運営改善に役立ちます。

運営全体に関係するもの

サポート対応（電話/メール/チャット）

主にネットショップサービス契約者に対するサポート方法で、主に電話・メール・チャットでのサポートが提供されています。ネットショップサービスの利用に関する不明点解決に役立ちます。障害が発生した時の即時対応を重視するならチャット対応、テキストでのコミュニケーションが苦手な方は電話対応といったように、最適なサポート体制があるかをチェックしておくことも大切です。特にネットショップをはじめて開設する方にとっては、サポートの手厚さが始めやすさ、継続しやすさに影響します。

以上、ネットショップ作成サービスの主な機能について詳しくご紹介しました。

ここまで読んでいただくと、ご自分のお店を運営する上でどのような機能・サービスが欲しいか？ある程度イメージしていただけたかなと思います。次の章で、各社の機能・サービスを比較していきます。

各社の機能を徹底比較【厳選12社】

ここまで下記５つのカテゴリの各機能について具体的にご説明してきました。

・ネットショップ作成基本機能
・商品作成・販売系機能
・受注管理系機能
・マーケティング系機能
・サポート対応

この章では、各カテゴリごとに、今回ピックアップした12社の機能を比較していきます。なお、「受注管理系機能」はすべてのネットショップで提供されており、大きな違いがないためここでは割愛します。

「ネットショップ作成基本機能」で比較する

ここでは、ネットショップをつくる上で基本的な機能である下記の８点をを比較していきます。

• ショップサイトのデザインをつくる「テンプレート」や「デザイン編集」
• 編集権限を分けてショップページ管理を複数人で行えるようにするための「副管理者設定」
• スマホでのショップサイト閲覧を可能にする「スマホ対応」
• ネット上の商品陳列に関わる「商品登録数」、商品の一括登録を可能にする「商品一括登録」
• ネットショップへの流入経路を複数確保することができる「外部カート」
• 外国語や外貨での販売ニーズに対応する「グローバル対応」

「ネットショップ作成基本機能」比較表

テンプレートのデザイン性の高さで選ぶ場合、Shopify、Jimdo、STORES、BASE、Makeshopなどがおすすめです。デザイン編集は、複数のパーツを組合わせてアレンジできるものから、HTML/CSSで編集可能な本格的なものまで様々です。

スマートフォン対応はほぼすべてのネットショップサービスで対応していますが、一部非対応のプランもあるのでご注意ください。

外部カート機能で注意すべきポイントとしては、各社の仕様の差です。外部カートの通常の仕様としては、ネットショップサイトで作成した購入ボタンを外部サイトに貼り付けることで、ユーザーは外部サイトにいながらにしてお買い物ができるというものです。これ以外には、外部サイトに貼り付けたリンクからショップサイトに遷移してお買い物するといった仕様もあります。お客さまのお買い物しやすさに関わってくるポイントです。

グローバル対応の内容は各社様々で、ショップの多言語表示や外貨対応、海外からの問い合わせ対応などがあります。「英語対応可」とうたっているサービスでも、カート部分や自動表示部分のみ英語で、運営者が入力した項目は日本語のままという場合もあります。詳細は各社公式ホームページよりご確認ください。

「商品作成・販売系機能」で比較する

次に、商品を販売する上で使用する下記の４点を比較していきます。

• チャットツールなどを使ってオンライン上での接客を可能にする「WEB接客」
• 注文確認、配達完了メールなど、受注から商品の発送完了まで間に自動送信する「購入者への通知」
• 定期的に自動で注文したいというユーザーのニーズにこたえる「定期購入」
• ネットショップサービスとの連携アプリで、オリジナルグッズ制作から販売までがワンストップでできる「オリジナルグッズ制作機能」

「商品作成・販売系機能」比較表

固定費無料プラン＆有料オプション追加なしでWEB接客機能が欲しい場合は、STORES、BASEの２択です。

定期購入は、近年のサブスクリプション市場急拡大に伴って、対応するサービスが増えています。固定費無料プラン＆有料オプション追加なしで定期購入機能が欲しい場合は、STORES、BASE、らくうるカートの３択です。

オリジナルグッズ制作機能があるのは、Shopify、Square、BASEの3社です。作れるものはアパレルアイテム、文具、アートなど、各社様々ですので、詳細は公式ホームページよりご確認ください。

「マーケティング機能」で比較する

この項目では、販売促進する上で使用する下記の２点を比較していきます。

• 利用者の生の声を聞く「レビュー・アンケート機能」
• アクセス状況や利用者の傾向に関するデータを取得する「アクセス解析」

「マーケティング機能」比較表

レビュー・アンケートを取る機能は、おちゃのこネットとカラーミーショップの無料プラン、Squareの下位プラン、ペライチにはないのでご注意ください。

ほとんどのプランでGoogleが提供するアクセス解析ツールGoogle Analyticsおよび、独自のアクセス解析ツールの利用が可能ですが、一部のプランでは未対応または機能制限があるのでご注意ください。

「サポート対応」で比較する

次に、ネットショップサービス契約者向けのサポート方法を比較していきます。

「サポート対応」比較表

お客様からのメールやお問い合わせフォームでの対応は、すべてのサービスで行うことができます。用意されているメッセージテンプレートの数や種類が異なるので、問い合わせを受けることが多くなりそうな方はこの点も注意して検討することをおすすめします。

電話対応は、プラン制限、時間制限などがある場合もありますのでご注意ください。

チャット対応は、Shopify（英語対応のみ）、Square（チャットボット）、BASEの３社です。

そのほか、Q＆Ａや、利用者同士のコミュニティ機能、セミナーなど、各社様々なサポートサービスが提供されています。

まとめ

解説は以上となります。最後に、今回ご紹介した12社のネットショップサービスのポイントをまとめます。

ネットショップ作成サービス12社のポイントまとめ

ここまで読んでいただいて「やっぱり決められない！」という方は、固定費ゼロで始められるプランの中から、「操作しやすそうなもの」、「気になる機能があるもの」など、なんとなく気になるサービスを選んで、まずは使ってみることをおすすめします。

実際にネットショップ作成画面や管理画面をさわってみることで、具体的なイメージがわいてくると思います。イメージが具体的になったところで、自分なりの条件を洗い出して、改めて検討してみることをおすすめします。

ということで、この記事は以上となります。最後までお読みいただき、ありがとうございました^^