- 自分ならではの発信がしたい
- 読まれるブログを作りたい
- 収益向上のために、ブログを差別化したい
この記事は、こういった方向けの記事です。
結論からお伝えすると、こちらになります。
上記について、次の4つの内容で解説していきます。
●差別化とは
●差別化が必要な理由
●差別化ポイントを見つける
●差別化する方法4ステップ
●差別化を成功させるための4つのポイント
自己紹介
この記事を書いている私は、約10年以上メディア領域においてブランディング価値向上を目的とした組織コンサルやプロデュースなどを経験してきました。個人や中小企業、大企業まで、様々な規模のお客様向けに、強みを見出し、強化するお手伝いをしてきたので、ブログの差別化においても役立つなんらかのヒントを提供できるのではと思います。
自身のブログ運用の経験もふまえつつ、わかりやすく解説していきますね。
ちなみに、この記事では具体的にイメージできるようブログの差別化を前提にご説明していきますが、差別化の本質はビジネス全般に共通しています。なのでブログのみならず、ご自分のビジネスをイメージしながら読んでいただければと思います。
それでは、本編に入ります。
差別化とは
まず簡単な用語説明ですが、一般的には以下のように説明されています。
差別化とは、競合他社に対して自社のポジションを確立するために、意味のある違いを打ち出す活動のことをいう。
差別化とは - コトバンク (kotobank.jp)
ブログ的に言い換えると、こんな感じになります。
こう言い換えると、既にあらゆる企業や人がやっていることだとイメージしていただけるかなと思います。
さらにイメージしやすいよう、具体例をあげてみますね。
●企業の場合
- 「心地の良い第三の居場所」としての体験を提供するスターバックス
- バイヤーが世界中で探してきた高品質な商品を販売する成城石井
- あえてトレンドは追わず、安定品質や低価格などの合理的な消費ニーズを満たす無印良品
●会社員の場合
- Excelスキルによる圧倒的な生産性を身に着けた会社員
- 接待に使える気の利いたお店を常にストックしている会社員
大体イメージしていただけたでしょうか?このように私たちは、お客さんに選ばれるために、競合との違いを生み出すための活動を日常的に行っています。
差別化が必要な理由
現代のビジネスでは差別化を行うことはもはや当たり前化していますが、ここで簡単にその理由を整理しておきたいと思います。
主な理由は以下の2点です。
- 世界中の選択肢の中から見つけてもらうため
- 情報や品質だけではライバルとの差がつかないため
詳細を説明します。
世界中の選択肢の中から見つけてもらうため
読者はインターネットで世界中の情報にアクセスできます。
これはつまり、あなたのブログが世界中のブログと比べられるということでもあります。
そんな多くのライバルの中からあなたのブログを見つけてもらうためには、ライバルとの明らかな違いを示し、差別化する必要があります。
情報や品質だけではライバルとの差がつかないため
現代は、技術力の進化とインターネットの普及によって、誰もが同じように良質な情報を安価に手に入れることができるようになりました。
それは一方で、「どのブログも似たり寄ったり、大きな違いがない」という状況を生み出しています。
良質な情報であることは当たり前。そんな状況において読者に選ばれるためには、良質な情報に加えて、それ以外の付加価値でライバルと差をつける必要があります。
このように、「ライバルがたくさんいる上、みんな似たり寄ったり」という状況の中で読者に選ばれるために、わかりやすく違いを示すことがとても大切になります。
では、どうすれば差別化できるのでしょうか。次の項目でご説明していきます。
差別化ポイントを見つける
差別化するには、競合(ライバル)よりも優位に立てる「差別化ポイント」を見つける必要があります。
以下3つの条件に合うものを洗い出すことで、差別化ポイントを見つけることができます。
- 読者のニーズがある
- あなたの「得意・経験・習慣」である
- 競合(ライバル)の「得意・経験・習慣」とまるかぶりしていない
詳細の解説に入る前に、具体例を示しますね。
具体例その1
- 読者ニーズ:英語を学習したい日本人
- 自分の得意・経験・習慣:英語力、アメリカ生まれアメリカ在住、文法が得意
- 競合の得意・経験・習慣:英語力、日本生まれ日本在住、洋画好き
- 【差別化ポイント】:「アメリカ生活でリアルに使われている言葉を通して、文法とアメリカの文化を学べる英語学習サイト」
もう一つあげるとこんな感じです。
具体例その2
- 読者ニーズ:デザイナーになりたい学生さん
- 自分の得意・経験・習慣:元デザイナー、美術館通い、コミュニケーション、英語力
- 競合の得意・経験・習慣:現役デザイナー、デザインノウハウ
- 【差別化ポイント】:「世界中にいるデザイナーにインタビューするデザイナーライフ専門サイト」
「読者のニーズ」と「あなたの得意・経験・習慣」の重なる領域、かつ、「競合の得意・経験・習慣」とかぶっていないところを探すのがコツです。
差別化するための方法を、詳しく解説していきます。
ブログを差別化する4つのステップ
以下4つのステップで説明していきます。
- 読者ニーズを設定する
- 自分の「得意・経験・習慣」を洗い出す
- 競合の「得意・経験・習慣」を洗い出す
- 競合よりも優位に立てる差別化ポイントを見つける
step
1読者ニーズを設定する
以下の2つのポイントから考えます。
- 対象(国、年代、職業、ライフスタイルなど)
- 悩み(興味関心ジャンル)
他のブログではなくあなたのブログを選んでもらうためには、読者さんが記事を読んだときに、「私のような人に向けて書かれたブログだ」と感じてもらうことが大切です。
上記の2つの側面から読者ニーズを明確にして、その読者をイメージしながら書くことで、届けたい人に伝わりやすいブログを作ることができます。
ただし、あまり絞り込み過ぎないように気を付けてください。たとえば、「日本人の32歳でモーリシャスに住みながら映像作家をしている海外ノマド」など。あまり絞り込みすぎると、該当する人がいない可能性が出てくるので、ご注意ください。
step
2自分の「得意・経験・習慣」を洗い出す
上記で設定したターゲットに役立ちそうなことで、「自分の得意なこと、経験のあること、普段から自然と行ってきた習慣」を洗い出します。
ポイントは以下の3点です。
- 読者のニーズに役立ちそうなことをあげてください。
- 複数個あげてください。
- プロレベル、専門家レベルでなくても大丈夫です。
読者のニーズに役立ちそうなことをあげてください。
どんなに得意なことや長く続けてきたことでも、読者価値につながらないことはノイズになります。なので、役に立つことや魅力につながることのみに絞ってください。あるいは読者ニーズの設定を見直してみてください。
複数個あげてください。
たとえば、「英語」だけだと、得意な人はたくさんいるので、競合に負けてしまいます。複数個組み合わせることで、競合には真似できない独自のポジションを築くことができます。
プロレベル、専門家レベルでなくても大丈夫です。
レベルは、経験者としてノウハウを共有できるレベルであれば大丈夫です。プロや専門家によるアドバイスを求める人は、専門書や白書、新聞などの情報源を確認するのが一般的なので。以下のリストを見ながら、複数個洗い出してみてください。
得意・経験・習慣を洗い出すリスト
- 性格
- 思考
- 信念
- ライフスタイル
- ライフイベント
- コミュニケーションスタイル
- 人脈、ネットワーク
- ワークスタイル
- 職業
- 語学
- 資格
- スキル
- ナレッジ、ノウハウ
- 成功体験
- 失敗経験
- 最もお金を使ってきたこと
- 最も時間を使ってきたこと
- 最も悩んできたこと
- 最も大切にしてきたこと
- よく質問されること
- よく褒められること
- よく驚かれること
step
3競合の「得意・経験・習慣」を洗い出す
あなたの設定した読者ニーズにフィットしていると思われるブログを探して、競合が打ち出している「得意・経験・習慣」を分析してみてください。
例えば、以下のような感じです。
競合分析例
●読者ニーズ:「英語を学習したい日本人」と設定した場合
- 洋画のセリフで英語を教えるブログ
⇒英語力、日本生まれ日本在住、洋画好き
- コント風の例文やおもしろネタで、英文法を教えるブログ
⇒英語力、文法が得意、職業は芸人
- 海外から見た日本人の間違えやすい英語を教えるブログ
⇒英語力、アメリカ人、日本での教師経験あり
step
4競合よりも優位に立てる差別化ポイントを見つける
「ステップ2」でリストアップしたことを組み合わせ、「ステップ3」で出した競合の「得意・経験・習慣」領域とまるかぶりしない、自分独自のポジションを考えてください。
ここでいう“ポジション”は、「読者が認識するあなたのブログの位置づけ」です。たとえば、次のように作成します。
具体例
●読者ニーズ:
「英語を学習したい日本人」と設定した場合
●自分の得意・経験・習慣:
英語力、コミュニケーション力、アート好き
●競合の得意・経験・習慣:
・英語力、日本生まれ日本在住、洋画好き
・英語力、文法が得意、職業は芸人
・英語力、アメリカ人、日本での教師経験あり
●差別化ポイントを見つける:
競合にはない、「コミュニケーション力、アート好き」を基軸にする
⇒「世界中のアーティストへのインタビューコンテンツを通して、英語を学ぶブログ」
ポイントは、以下の2つです。
- 読者のニーズにフィットしていること
- 競合の「得意・経験・習慣」領域とまるかぶりせず、比較した時に優位な立場に立てること
コツは、まだ競合が解決していないポジションを見つけることです。
たとえば、以下のあたりです。
- 新しいカテゴリ
- 新しいライフスタイル
- 特定の地域に特化した発信
- 特定の用途の不便を解消する発信
- どこにも載っていないけど気になること
このようなチャンスを見つけることで、独自のポジションを築くことができます。
差別化を成功させるための4つのポイント
最後に、こちらをご紹介しておきます。
差別化を成功させるための4つのポイント
- 3つの要素のうち、どれか一つでも欠けていたらNG
- 組み合わせで考える
- 圧倒的なものじゃなくて大丈夫
- ないものは、調達するのもあり
一つずつ簡単に解説していきます
3つの要素のうち、どれか一つでも欠けていたらNG
以下の3つの要素を全て満たしていないと、読まれるブログにはなりません。
- 読者のニーズがある
- あなたの「得意・経験・習慣」である
- 競合(ライバル)の「得意・経験・習慣」とかぶっていない
NG例はこんな感じです。
各ポジションの具体例はこんな感じです。
●血迷いポジション
読者のニーズには答えているけど、「経験・得意・習慣」がないため、内容が薄い。あるいはネット情報の転載で独自性がない。
●競合とぶつかるポジション
競合の「得意・経験・習慣」領域とまるかぶりしている。たとえば、「英語の学習ブログ」、「デザイン学習ブログ」など。
●ニーズ無視ポジション
競合はやっているが、自分の読者ニーズにフィットしていない。たとえば、「英語学習ニーズの読者向けに、日本語で海外の政治問題を語るブログ」など。
●自分語り、自己満足ポジション
競合はやっていないが、読者ニーズにフィットしていない。たとえば、「北海道で蛇使いとして生計を立てるための方法を紹介するブログ」、「南極でノマド生活をするための方法を紹介するブログ」など。
3つの要素に当てはまったポジションを見つけることで初めて、多くの読者さんに読まれるブログを作ることができます。
組み合わせで考える
たとえば、「大阪在住」というだけでは、得意・経験・習慣としてあげるほどの価値はないと思うかもしれません。
でも、「大阪在住×英語」、この2つをかけあわせれば、「大阪の文化に特化した英語サイト」になります。大阪を観光する外国人や、大阪の文化に興味のある外国人にとってはとても価値のあるコンテンツです。
単体で判断せず、「組み合わせて価値に転換できないか」、考えてみてください。
圧倒的なものじゃなくて大丈夫
まれに、以下のような人たちを想像して、「自分は大したものを持っていないから書けない」という方がいますが、それは誤りです。
- 医者や学者などのプロフェッショナルな専門家
- 名前が売れている有名人やインフルエンサー
- 億単位で稼いでいる人
差別化する際に大切なのは、「絶対的に、あるいは圧倒的に優れているもの」ではなくて、「読者さんにとって価値があるかどうか」です。
上記にあげたような抜きんでた存在ではないからこそ、発信ができることがたくさんあります。例えば、受験生向けの受験勉強方法ブログや、会社員向けの副業ブログなど。
等身大の発信こそ、読者さんのニーズにフィットする価値あるコンテンツになります。
ないものは調達するのもあり
人や情報を調達して、あなたのスキルや経験と組み合わせることで独自のポジションを築けないか、考えてみてください。
たとえば、イベントづくりをしたいという読者さん向けのブログを作るとします。
私はイベントプロデュースの経験もあるのですが、プロデューススキルを紹介するだけでは、読者さんはイベントを作ることができません。読者さんの「イベントづくりをしたい」というニーズを満たすためには、そのほかにも舞台監督、舞台装飾、機材オペレーター、司会進行など、多くの人のノウハウが必要になります。
このように、自分の不足を満たす人とコラボをしたり、不足部分の記事を外注することで、独自のポジションを築き、読者さんのニーズを満たすことができる場合もあります。
もし、自分の持っているものだけで差別化するのが難しいという場合には、少し枠組みを広げて、自分以外の人や情報を掛け合わせて差別化できないか?ということも考えてみてくださいね。
まとめ
以上で、ブログを差別化する方法について、解説を終わります。
最後にポイントをまとめます。
差別化ポイントを見つける3つの条件
- 読者のニーズがある
- あなたの「得意・経験・習慣」である
- 競合(ライバル)の「得意・経験・習慣」とまるかぶりしていない
差別化する方法は4ステップ
- 読者ニーズを設定する
- 自分の「得意・経験・習慣」を洗い出す
- 競合の「得意・経験・習慣」を洗い出す
- 競合よりも優位に立てる差別化ポイントを見つける
まだちゃんと考えたことがなかったなぁという方は、是非これを機に差別化を意識してみてくださいね。
最後までお読みいただき、どうもありがとうございました!